楽天・野村監督 12年ぶりの短期決戦

[ 2009年10月13日 18:18 ]

 楽天は球団史上初のクライマックスシリーズに臨む。今季限りで退任する野村監督の花道に、これ以上ない舞台が巡ってきた。

 「短期決戦は得意だから面白くなる」と言うのは松井2軍監督。選手、コーチとして采配を見てきた経験から「使える投手、使えない投手の判断が的確。負け試合のつくり方がうまい」と分析する。象徴的なのが、1973年のプレーオフだ。
 当時のパ・リーグは前後期制。前期優勝の南海は、後期優勝の阪急と顔を合わせた。後期の対戦成績は12敗1分け。不利の予想の中、選手兼任の野村監督が率いる南海は3勝2敗で制した。
 第1戦ではこの年12勝の西岡を先発させ、11勝の佐藤、12勝の江本を救援させて接戦を制した。2勝2敗で迎えた最終戦も佐藤、江本の継投で2―1での勝利。勝てるとみた試合に主力投手を注ぎ込み、下馬評を覆した。自身が「思った通りにいった」と振り返る、会心の采配だった。
 今季の楽天は、3人で計41勝の岩隈、田中、永井という3本柱が安定している。投手力をどう生かすか、腕が鳴るところだろう。97年にヤクルトで3度目の日本一に輝いてから12年。短期決戦に野村克也が帰ってくる。

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2009年10月13日のニュース