頼りになる!マー君&岩隈“CSまかせろ”

[ 2009年10月4日 06:00 ]

<楽・西>CS進出を決め岩隈久志(右)のあいさつに笑顔で拍手を送る田中将大

 【楽天14―5西武】楽天が誇る2本柱も喜びを分かち合った。岩隈は「こみ上げてくるものがある」と感慨深げに語り、20歳の田中は「仙台のファンに力をもらっている。その前で決めることができてうれしい」と笑顔を爆発させた。両輪で27勝を稼ぎ、15の貯金。本当に頼りになる背番号21と18だった。

 岩隈にとっては、苦難の末にたどり着いたCSだった。04年12月22日、近鉄のエースだった右腕は、オリックス色の濃い合併球団への入団を拒否。大騒動の末、金銭トレードという形で楽天に入った。1年目は9勝したものの、その後は故障続きで06、07年は計6勝。「僕自身もみんなと一緒に成長していった」。07年10月の右ひじの遊離軟骨除去手術が転機となり、昨季は21勝を挙げて防御率、最多勝、勝率の投手3冠と沢村賞を獲得した。今季も13勝。「仙台に来て本当に良かった」としみじみと言った。
 勝てるチームへと変ぼうを遂げたチームの象徴が、3年目の田中だ。今季も開幕7連勝。しかし、精神的に折れそうな時期もあった。6、7月は好投しながら1勝と勝ち星に恵まれず、親しい関係者に「野球、やめたい」と漏らした。だが、駒大苫小牧時代の恩師、香田監督の「みんなおまえの背中を見て守っているんだ」という言葉を思い出し、8月は4連勝。自己最多の14勝を挙げた。
 2月のWBC合宿から始まった2人の09年だが、まだ戦いは続く。岩隈は「ぜひビールかけをしたい」、田中は「日本一になって野村監督を胴上げしたい」とすぐに前を向いた。両右腕の大車輪の活躍があれば、CS突破、そして初の日本一も夢ではない。

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2009年10月4日のニュース