坂本 先輩にささげる巧打!好走!犠打!

[ 2009年9月26日 06:00 ]

<巨・広>6回無死二塁、がら空きになったホームへ好走塁で生還する坂本勇人

 【巨人3―2広島】3連覇を決めても、原監督は普段着野球を貫いた。スタメンはベストメンバーを組み、勝ち越し点は今季を象徴する形で奪った。同点の8回、古城が安打を放つと、代走・鈴木が初球に二盗。2安打の坂本には犠打を命じ、代打・大道の内野ゴロの間に3点目を取った。試合後の会見。指揮官はいつも通りだった。

 「特別な戦い方はできないし(これからも)こういう戦い方。ファンあってのプロ野球ですから」
 いつも通りの野球。逆転勝利に貢献したのは、土井氏の背番号6を今季から受け継ぐ坂本だった。4回にチーム初安打を放つと、7回には中越え二塁打。続く松本の捕手前への犠打で、一気に本塁を陥れた。「内海さんが頑張っていたので、何とか点を取りたかった。ホームのカバーがいないのが見えたので“行くぞ”と思い切って回りました」と、相手のスキを突く走塁に胸を張った。
 土井氏とは同じ兵庫出身。「現役時代のプレーを見たことはありませんが、勝利のために自ら犠牲になる選手と聞いています。僕も土井さんの精神を受け継ぎ、強いジャイアンツを築けるよう努力していきたいと思います」とコメントした。勝ち越し点につながった犠打は、追い込まれてから決めた。右ひざが地面に触れるほどの体勢。自己犠牲の精神は、背中を通して伝わっている。
 チームは今季初の8連勝で、広島戦の勝ち越しを決めた。原監督は試合前のミーティングで「大きな目標は達成したが振り返るのは待とう。前を見据えて戦っていこう」とナインを鼓舞した。残り10試合も、どん欲に勝ちに行く。

 ≪阿部特大30号≫阿部が2年ぶり3度目となる30本塁打に到達した。7回2死でバックスクリーンを直撃する特大の同点ソロに「テツ(内海)が頑張っていたので何とか打ちたかった」と女房役らしい一言。試合前には「残り10試合、無駄にしてはいけない。個々に目標を持ってやろう」とナインに呼びかけた主将は「(自己最多の)33本を越すのが目標」と自らの記録更新も誓った。

続きを表示

2009年9月26日のニュース