イチロー逆転首位打者へ「打ち続けるしかない」

[ 2009年9月26日 06:00 ]

 【マリナーズ5―4ブルージェイズ】マリナーズのイチロー外野手(35)が24日(日本時間25日)、ブルージェイズ戦で5打数2安打。2試合連続、今季70度目となるマルチ安打をマークした。ただし打率は・355と前日から上がらず、残り9試合でトップのツインズ・マウアーとは1分6厘差のまま。5年ぶり首位打者奪回へ厳しい状況は変わらないが、安打量産ペースは終盤まで落ちる気配はない。

【2009球宴公式球


 開き直りではなく、真理を突いた言葉だった。今季残り10試合を切り、イチローがツインズ・マウアーとの首位打者争いについて久々に口を開いた。「一番(マウアー)以外の人は打ち続けるしかない。それ以外に何かありますかね。強い意志を持ってとか、可能性がある限り挑戦し続けると言ってほしいですか」。初回に中前打、7回にも二塁内野安打を放ったが、打率は・355のまま数字上は変化なし。頂点が遠くにかすむ状況でも、笑みさえ浮かべていた。
 これで今季出場137試合で215安打とし、全162試合に出場した昨季の213安打を上回った。「大きいかは分からない。まあこの先の目安にはなる年なんじゃないですか。試合数が少なくて、自分の感覚とその数と」。胃潰瘍(かいよう)と左ふくらはぎ痛で16試合の欠場がなければ、04年の年間最多安打記録262本にも届きそうなペースで打ち続けてきた。10月に36歳を迎えるイチローにとっては、あらためて自信になる年となりそうだ。
 前日にプレーオフ進出の可能性が完全消滅。それでも「そうだったの?それは残念。チーム内でも僕は聞いていないんで」とそしらぬ顔。悔しさを感じる暇もないまま、残り9試合も打って打って打ちまくるイチロー流を貫く。

続きを表示

2009年9月26日のニュース