イチロー逆転サヨナラ弾!2戦連続で決めた

[ 2009年9月20日 06:00 ]

9回、逆転サヨナラ本塁打で生還するイチローを迎えるマリナーズナイン

 【マリナーズ3―2ヤンキース】連夜のイチロー劇場だ!マリナーズのイチロー外野手(35)が18日(日本時間19日)のヤンキース戦の9回、歴代2位の通算522セーブを誇るマリアノ・リベラ投手(39)の“伝家の宝刀”カットボールを右越えに逆転サヨナラ2ラン。17日(同18日)ホワイトソックス戦に続く、2試合連続のサヨナラ打を放った。逆転サヨナラ弾は日本人選手では初。イチロー自身にとっても、日米通算3292安打目で初めて味わう快感となった。

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 前夜のように、手荒い祝福から逃げ回ることはできない。チームメートは本塁付近で主役の“帰り”を大はしゃぎで待ち構えた。日米通算3292安打目、打席にして1万646打席目で初めて経験する逆転サヨナラ弾。地元ファンが総立ちになる中、イチローは意識的に速度を緩めてベースを一周した。そして、歓喜の輪にのみ込まれた。
 「できるだけ、ゆっくり回ろうと。だって初めてだし。なかなかヤンキースの試合でね。なんかもったいないじゃん」
 昨季までメジャー8年間で1度もなかったサヨナラ打が今季は3本目。もちろん、2試合連続は初めてだ。だが、喜びは全然違う。特別なのは相手チームだけではなかった。投手は大リーグ最強の守護神で、自己最長の36連続セーブ機会成功中のリベラ。1点を追う9回2死二塁。その初球だ。代名詞である92マイル(約148キロ)の内角カットボールを振り抜き、右翼席に運んだ。
 「狙っていたか?」の問いに「まあ、頭にはあったぐらいかな。なんか勢いつけて“いったれ”と思って」と答えた。150キロ近い球速で内角をえぐる魔球は左打者には難攻不落で、リベラの全盛時には左打者に代えて右の代打を送るチームも珍しくなかった。イチローも対戦成績は10打数2安打と苦しんでいた。
 リベラと対する時は「左方向」を狙うのが鉄則だった。バットのヘッドを遅らせ、ゴルフのスライスボールのように「ボールの内側を打つ」イメージ。引っ張りにいくと、逆に食い込まれ、カットボールに力負けしてしまうからだ。だが、この打席は違った。若干体を開き、こん身の力ですくい上げた。「カウントにもよるね」。珍しく理論ではなく“気持ち”を優先させた一打だった。
 歓喜の輪から解放された後もセーフコ・フィールドの興奮は収まらない。カーテンコールに、イチローは再びベンチから姿を現すと、ヘルメットを掲げた。「チームメートが“行けよ”って言うんでね」と笑った。
 この日は今季5度目の4安打で、打率1位のマウアー(ツインズ)に1分6厘差に迫った。その一方、けん制で2度刺される“珍事”もあった。どちらの質問にも「それ聞くのはやぼったいよね」と一蹴した。今月は大リーグ通算2000安打、前人未到の9年連続200安打と快挙が続く。それでもイチローは言った。「なかなか忘れないでしょうね」。言葉には実感が込められていた。

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