横浜5連勝!オバQ“非情采配”実った

[ 2009年7月17日 06:00 ]

<広・横>広島に3連勝し、ナインをハイタッチで迎える田代監督代行(中央)

 【横浜5―4広島】オバQの“非情采配”だった。7投手をつぎ込む総力戦で今季初の同一カード3連勝。07年6月以来の5連勝に田代監督代行の表情は興奮で紅潮していた。「みんなよく頑張った。いい戦いが続いてタフになって技術も確実に上がっている」。

 9回から投入した守護神・山口が1死一、三塁のピンチを招くと迷わず石井へスイッチ。「山口には大きく育ってほしい。この悔しさを覚えて大きくなってほしい」と指揮官。その後同点に追いつかれたが木塚、工藤、真田とつなぐ執念の継投で白星をもぎ取った。
 指揮官が提唱する1点を取りに行く“攻撃野球”が浸透してきた。がむしゃらに打ちにいくのではない。4回無死二塁で4番・村田が進塁打の二ゴロ。下園の右犠飛で貴重な追加点につなげた場面に杉村打撃コーチは「進塁打は驚いた。4番がああいう打撃をするとはね。強いチームの野球だよ」とうなった。延長11回1死三塁で決勝打となった一ゴロを放った吉村は「点が入れば何でもよかった。安打は打てなかったけどめちゃめちゃうれしい」と笑みを浮かべるあたりが、意識が変わってきた証拠でもある。
 5位の阪神が敗れて3・5ゲーム差に縮まったが指揮官はもっと先を見据えていた。「他球団は関係ない。今は借金を1つずつ返すことしか考えていない」。反攻は始まったばかりだ。

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2009年7月17日のニュース