新サンデー男襲名？川井が開幕から８連勝

＜中・巨＞８勝目をマークした川井雄太

　【中日５―４巨人】「新サンデー男」襲名と言ってもいいだろう。９週連続で日曜日の先発となった中日・川井が、６回を１０安打４失点と苦しみながらも、リーグトップタイの８勝目をマーク。球団タイ記録となる開幕８連勝を成し遂げた左腕は真っ先に野手への感謝の言葉を口にした。

　「本当に野手の皆さんのおかげ。たまたま自分に勝ちがついているけど、大量点を取られたこともあったし、自分では８連勝しているとは思っていないんです」
　初回に先制点を与えると、４点リードした５回にはラミレスの中越え２点二塁打などで３失点し、１点差まで迫られた。それでも崩れないのが今季の川井だ。なお２死二塁で亀井を二ゴロに仕留めると、６回も無失点で強力リリーフ陣につなぎ、白星を手にした。
　野球強豪校ではない長野・上田西の出身。１メートル７８、７２キロと体格に恵まれているわけではない。中日ファンではなかったが、子供の頃のヒーローはかつての竜のエース・今中慎二氏（現野球解説者）だった。「細身なのに、凄い速球とカーブを投げていた。同じ左だし、僕もやせていたんで、あんなふうになりたいと思っていました」。細身の体とスローカーブを得意とする投球スタイルは今中氏とどこかダブる。
　昨年は４月１６日の巨人戦（ナゴヤドーム）でプロ初勝利を挙げたが、勝ち星はその１勝だけ。５年目の今季は「心機一転、今年が最後のつもりで頑張ろうと」と知人のアドバイスで登録名を「進」から「雄太（ゆうだい）」に変更した。改名効果で「雄太」になってからは負け知らず。６月は初の月間ＭＶＰに輝くなど、幸運の女神も味方につけている“サンデー雄太”は、次回１２日の日曜日に球団新記録に挑戦する。