イチローの“美学”多くは語らず、ファンに「ありがとう」

[ 2009年7月6日 09:59 ]

レッドソックス戦前の練習で笑顔を見せる、9年連続の球宴出場が決まったマリナーズのイチロー

城島も感嘆「素晴らしいのひとこと」

薬物規定違反のラミレスは選ばれず

“常連”ジーター&リベラは10度目の選出

ア率いるマドン監督 レイズ躍進させた手腕に期待

「赤鬼」マニエル監督も球宴心待ち

42歳ナックルボーラー初出場

 「常連」ならではの反応だろう。9年連続オールスターが決まったマリナーズのイチローは、普段通りの淡々とした表情に見えた。
 ニューヨーク、ロサンゼルスなど大票田の本拠地を持たないにもかかわらず、8度目の先発出場(ファン選出)は今回のメンバーでは最多となる。推薦も含めた9度目の出場は、90年代中盤から出場のジーター、リベラ(ともにヤンキース)の10度に次ぐ。選ばれる前から今年のオールスター戦のCMにほかのスター選手らと共演する状況が、現在のイチローの立場をよく表している。
 喜びをあからさまに表すと嫌み。かといって、選ばれて当然と振る舞えば高慢。抑え気味のトーンで「ありがとうございます」を繰り返すしかなかったのかもしれない。
 「(自分のシーズンを)スタートしたときに一番遠い場所にいたわけだから、それを考えれば(投票してくれたファンには)ありがとうございますですね。(4月半ばにチーム合流したころ)最初は考えられなかった。誰よりも遠かったので…」
 開幕直前に胃潰瘍で故障者リスト入り。その後の活躍で8試合欠場のハンディをはね返したのはさすがだが、まずファンへの感謝を口にした。あれこれと自分が多くを語るのは、独自の美学に反すると思っているのではないか。(共同)

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2009年7月6日のニュース