ヤク“世界新”11打数連続安打!巨人と3差

[ 2009年6月15日 06:00 ]

<オ・ヤ>5回1死満塁、ガイエルは右越えに満塁弾を放ちナインとハイタッチ

 【ヤクルト14―10オリックス】単打だって積もれば2ケタ得点につながる。ヤクルトが14日、オリックス戦でプロ野球新記録となる11打数連続安打を記録した。2―2の5回、先頭の青木宣親外野手(27)から9人が単打を連ねて、9打席連続安打のプロ野球タイ記録も達成。ガイエルの満塁弾などこの回一挙10点を奪うなどして3連勝を飾った。11打数連続安打は大リーグでもない“世界新記録”。リーグ首位を走る巨人とは3ゲーム差に迫った。

【試合結果
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 もう、どうにも止まらなかった。打ちも打ったり打者15人の猛攻撃。ツバメが縦横無尽にグラウンドを駆け回った。5回だ。先頭の青木から単打、単打、単打で9打席連続安打のプロ野球タイ記録。打者1巡して青木の四球を挟んでガイエルの満塁弾、飯原の中越え二塁打で11打数連続安打のプロ野球新記録だ。わずか3日前の11日、ロッテが記録した10打数連続安打をあっさりと更新してみせた。
 猛打賞と自身初の6打点を挙げたガイエルは「ベンチでロッテの記録を超せるかなと冗談を言い合っていた。まさか本当になるとは」とヒーローインタビューで笑った。
 2―2の同点で迎えたその5回の攻撃が、今季ヤクルトの好調さを物語っていた。3連打で勝ち越してなお無死一、二塁。送りバントのサインで宮本はラロッカの守備が深かった三塁線へセーフティー気味に転がした。スキのない職人が好判断で内野安打を稼いで、無死満塁と好機を広げた。「センター方向へ打てていた。その方がヒットゾーンが広がる」と淡口打撃コーチ。満塁弾のガイエルでさえ「自分のスイングで軽く打つことを考えている」。大振りせず、内角は引っ張り、外角は流す。コースに逆らわずミートに徹してプロ野球記録につなげた。
 日々の野手ミーティングでは相手先発だけでなく、中継ぎ投手陣も毎試合みっちり解析してから試合に臨む。交流戦4試合目の対戦で2番手の清水は3試合目、3番手の大久保は4試合目、4番手の鴨志田は前日も対戦している。火だるまにした中継ぎ陣のデータと球筋はすでに選手の頭にインプットされていた。
 チームは3連勝で04年以来5年ぶりの貯金10。それでも高田監督は「新記録?どうでもいい。1試合だけじゃなくて続かなければ」と振り返った。“空中戦”を得意として首位を快走する巨人を追走して、3ゲーム差まで迫った。今年のヤクルトはピストルでも十分勝負できる。

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2009年6月15日のニュース