マー君って凄い!いきなり104球!5連勝!

[ 2009年5月14日 06:00 ]

<楽・日>5勝目の田中将大は特大ゴーヤのバイクの後方にまたがりご機嫌

 【楽天7―3日本ハム】心配無用です!右肩の強い張りで登録を抹消されていた楽天の田中将大投手(20)が13日、日本ハム戦で14日ぶりに復帰し、7回を8安打3失点。104球で降板し、開幕からの連続試合完投は4で止まったが、無傷の5連勝を飾った。記録よりもチームの勝利に1シーズンを通して貢献することを誓った20歳の右腕。チームは球団史上最速の33試合目で20勝に到達し、再び日本ハムと並び首位に浮上した。

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 初めてベンチで迎えたゲームセット。それでも三塁側ベンチではじけた田中の笑顔は、いつもと同じだった。記録より勝ち星。チームを再び首位に押し上げた事実が田中には価値があった。
 「完投は全く考えていなかった。全然良くなかった。でも、勝ちにこぎ着けたのは大きかった」
 右肩の強い張りから14日ぶりのマウンド。初回、先頭・田中への初球は150キロを計測した。しかし、これが最速。過去4試合では何度も150キロを超えた直球が145キロ前後にとどまった。3回までは44球中29球が直球だったが、感触が悪いと感じるやシフトチェンジ。4回から7回までの60球は直球を22球に抑えスライダーを27球と変化球主体にした。
 「駄目なところも分かって修正しようと思って投げたけど、うまく投げられなかった」。4回のヒメネスの4号ソロ、6回無死一、二塁からの小谷野の右中間2点二塁打はいずれも直球を打たれた。1試合2失点以上は今季初めて。2回を除く毎回の8安打を浴び、三振はわずか1個だった。それでも試合をつくった。速球にこだわらず、要所は変化球でしのいだ。
 4月は2完封を含む4戦連続完投勝利で月間MVPを獲得。力投の裏で右肩は悲鳴を上げた。開幕からの連続完投勝利が話題を集めたが、シーズンを戦う上で記録は関係ない。自身の状態を知り、大事に至る前で自らストップをかけたのも「1年間ローテーションを守ることが大切」と割り切る3年目の成長だった。
 勝利のハイタッチで、野村監督は田中をポカリと叩いた。「完投しなかったからちょっとこづいたんだ。得点経過からいって当然完投すると思ったのに7回で(投手コーチが)いっぱいって言うから“なにい”って。完投してくれれば安心だけど八分咲きだよ」。7回の交代に関しては「今後のこともあるし。田中は自分から降りるやつじゃない」と息子のカツノリこと野村バッテリーコーチがフォローした。
 開幕から無傷の5連勝で防御率1・05もリーグ1位をキープ。球団史上最速で20勝に到達したチームに1人で5つの貯金をもたらしている右腕は「きょうだっていいテンポで投げれば完投はできた。次はもっといいピッチングをします」と言った。連続完投は途切れたが、ただいまのあいさつには十分なマウンドだった。

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2009年5月14日のニュース