不惑の建さん「最後は大リーグ」の思い結実

[ 2009年5月3日 12:26 ]

フィリーズ戦の3回、メジャー初登板し、投球の前にマウンドで捕手のカストロ(右)と話すメッツの高橋建投手(共同)

 【メッツ5―6フィリーズ】不惑の新人左腕が大リーグデビュー。マイナーからメッツに昇格した元広島の高橋建投手(40)が2日、フィリーズ戦に2番手で初登板し、2回2/3を無得点に抑えた。野球人生の最後は大リーグでという思いが、見事な投球で結実した。

 敵地での知名度はないに等しい。マウンドに呼ばれた際も、スタンドからはブーイングが少しあった程度だった。初球はピッチャー返し。腹部に当たったが「あれで落ち着いた」。併殺を取り、好投につなげた。
 メッツ球団によると、40歳の高橋投手は、戦後デビューした選手では42歳のサッチェル・ペイジ(インディアンス)、41歳のディオメデス・オリボ(パイレーツ)に続く3番目の年長記録。
 相手の先発、ジェイミー・モイヤー投手も46歳のベテラン。大リーグで40代は珍しくはないが、高橋は「40歳になってもできるという姿が、いいように映ればうれしい」と素直に喜ぶ。
 同じ左腕の岡島秀樹投手(レッドソックス)の活躍に刺激を受け、大リーグへの思いを募らせた。米国では単身生活。日本に残る家族とは、メールで連絡を取り合う。「メジャー昇格も喜んでくれた。初登板も喜んでくれると思います」。子煩悩で知られる2児の父は、本場で記した大きな一歩に誇らしげだった。(共同)

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2009年5月3日のニュース