悲願は花巻東に託す…利府の挑戦、4強で止まる

[ 2009年4月1日 17:07 ]

 【利府2―5花巻東】一気に駆け上がってきた利府の勢いも、花巻東の左腕菊池には通用しなかった。「力が足らなかった」と遠藤主将。21世紀枠としての挑戦は、4強で終わった。

 好投手攻略へ、期待は抱かせた。3回、遠藤が右翼席へ先制の2ラン。「走者がいるときには菊池は真っすぐで押してくる。その直球を狙い打った」。中学時代にも菊池と対戦経験のある1番打者の一振りで、ベンチは活気づいた。
 だが、この日は守備が乱れる。勝負どころの中盤以降に犯した5失策が、ことごとく失点に結び付き「うちが勝手に崩れた感じ」と小原監督。尻上がりに調子を上げた菊池を打ち崩すだけの力はなかった。
 21世紀枠での初出場にも、選手に気後れはまったくなかった。「プレーしているときは21世紀枠とかは考えなかった」と遠藤。習志野、早実など実力校を次々破り、たどり着いた準決勝。大舞台でまた一回り、チームは成長した。
 同じ東北勢に阻まれた決勝への道。遠藤は「(花巻東の)川村には絶対に優勝しろと伝えた」とすがすがしかった。悲願を花巻東に託し、利府が甲子園を去った。

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2009年4月1日のニュース