新体制コミッショナー事務局が仕事始め

[ 2009年1月6日 06:00 ]

 1日の新野球協約発効に伴って日本プロ野球組織(NPB)にセ、パ両連盟が統合され、新体制となったコミッショナー事務局が5日、09年の業務をスタートさせた。また、昨年日本一に輝いた西武やセ・リーグ3連覇を目指す巨人など9球団が仕事始めを行った。

 コミッショナー事務局 東京・内幸町の同事務局にセ、パ両運営部の職員、審判員らが集合。加藤コミッショナーは「厳しい経済金融情勢の今こそ腕の見せどころ。実力を発揮し、球界の使命を果たそう」とあいさつした。日本の連覇が懸かる3月のWBCには「一番いいチーム編成をして国民全体を元気づけるような結果を期待しています」と話した。

 <西武「おごることなく堅実に」>西武の小林球団社長が埼玉・所沢の球団事務所で新年のあいさつ。「昨年は最高の結果でした。“勝ってかぶとの緒を締めよ”ということわざがありますが、これにおごることなく堅実にやっていきたい」と気を引き締めた。昨季は4年ぶりの日本一に輝くなど4冠を達成。王者として臨むシーズンに「今年は明るく負けないチームを目指してやっていきたい」と決意を語った。

 <ロッテ バレンタイン監督に有終の美を>球団事務所で瀬戸山球団社長が「ファン、チーム、フロントが三位一体となり、一致団結してより良い1年にしたい」とあいさつ。バレンタイン監督は4年契約最終年で今季限りでの退団が決まっているが「FA選手も全員が残り、全選手の契約更改もきょう終わった。いい形でキャンプ、シーズンに臨める。バレンタイン監督には有終の美を飾ってもらい、ぜひ胴上げしたい」と話した。

 <阪神 リニューアル甲子園初戦は勝利を>真弓監督が球団事務所での年賀式に監督としては04年の岡田監督以来、5年ぶりに出席。職員らを前に「去年やり残した優勝はもちろん、ビールかけを3回も4回もできるシーズンにしたい」と日本一、そしてアジア制覇を目標に掲げた。改修中の甲子園球場の工事は3月に終了予定。南球団社長は「甲子園をリニューアルした。(最初の)ゲームはいい試合をして勝ってほしい」とエールを送った。

 <巨人 第一に日本一奪回>球団創立75周年を迎え、清武球団代表は「今年はフロントとしてもさまざまな面で新しくすることが多い。原監督の掲げた“維新”というスローガンと合致している」と話した。一昨年から本格的に進めている若手育成の強化策については「(教育リーグなども含め)2軍の試合を213~217試合にします」と60試合以上増やすことを明言。また、桃井球団社長も年頭のあいさつで「節目の年。第一に日本一奪回を果たす」と職員を激励した。

 <オリックス 球団の独り立ちを!>京セラドームで全職員を前に梶原オーナー代行が年頭のあいさつに立ち「グループも大事ですが、今年は球団も自分で独り立ちするということ。“自分たちでやっていくんだ”ということをしっかり考えていただきたい」と激励。さらには「今季の観客動員目標は150万人。それを達成していただきたい。皆さんの行動、知恵、想像に期待しています」と昨年の127万人からの大幅アップを“厳命”した。

 <日本ハム ファンサービス強化を>藤井球団社長が球団事務所で約60人の社員を集め、新年のあいさつ。「昨年はリーグ3位の最低限の目標をクリアし、観客数は187万人となった。だが昨年は世界的に苦しい状況の前にシーズンを終えた。今年から厳しい世の中になる。原点に返り、ファンサービスを強化していかなくてはいけない」と引き締めた。

 <ヤクルト 40周年にVを>鈴木球団社長兼オーナー代行が年頭のあいさつで「優勝を目指し、現場とフロントが一丸となって頑張ろう」と球団職員を鼓舞した。今年は球団経営参画40周年を迎え、オフは球団初のFA選手獲得に動くなど補強にも力を入れており、今月下旬には新ユニホームを含めた40周年事業を発表予定。「節目の年に優勝はなかなかあるものではない。そのために現場も整えてきた」と01年以来のV奪回へ力を込めた。

 <中日 若武者出てこい>白井文吾オーナー(80)が5日、名古屋市内で行われた年賀式で覇権奪回に向け、若手選手の台頭を訴えた。「ウチは若い荒武者が出てこないとダメ。人の2倍、3倍練習していかないといけない」。巨人では昨年20歳で、2年目の坂本が遊撃手としてブレークしたが、定位置確保できた中日の若手選手は0人。堂上兄弟ら20歳代前半のプレーヤーの奮起を促した。さらに「落合監督は人の3倍、4倍、5倍やってきた」と指揮官の現役時代を見習うよう話した。

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2009年1月6日のニュース