涌井「18番」継承決断!「気合が入る」

[ 2008年12月23日 06:00 ]

ハワイから帰国した赤田将吾(左)と湧井秀章

 西武の涌井秀章投手(22)が、横浜高の大先輩で、06年まで松坂大輔投手(28=現レッドソックス)がつけていた背番号18を継承することが22日、決まった。球団から打診を受けていたが、優勝旅行最終日に受け入れることを伝えた。来季は文字通りエース番号を背負って2年連続日本一を目指す。涌井の背番号変更に伴い、石井一久投手(35)は61から16に変更。チームはこの日、成田着の航空機でハワイから帰国した。

【西武優勝パネル


 涌井がハワイV旅行最終日に大きな決断を下した。ようやく大先輩の背番号18を継承することを承諾。いつもと変わらないクールな表情の裏には、並々ならぬ決意がみなぎっていた。

 「偉大な松坂さんの背番号をつけることになり、気合が入ります。気持ちをしっかり持って来シーズンに臨みたい」。

 ホノルル市内の宿舎から空港へ出発する早朝。涌井は前田球団本部長を訪ねた。「来シーズンは背番号16から18にしたいと思います。松坂さんのような一流のピッチャーを目指して頑張ります」。昨オフ、パ最多17勝を挙げた右腕は球団からエース番号への変更を打診されたが、時期尚早としてこれを固辞していた。今オフ、契約更改交渉の席で2度目の打診をし、ようやく快諾を得た前田球団本部長は「エースとして大先輩の松坂投手と同じように頑張ってほしい」とエールを送った。

 今季はCSで2勝を挙げMVPを獲得も、レギュラーシーズンは10勝11敗と黒星が先行。変更には「心機一転」の意味とともに、シーズン中から公私をともにする石井一に、ヤクルト時代からなじみのある16番をつけてもらいたいという思いもあった。石井一は自主トレのためチームと離れて、オアフ島からハワイ島へ移動。前田球団本部長から電話で61→16への変更の打診を受けると「お願いします。来年も頑張ります」と即答した。

 ハワイから帰国した涌井は「やっぱりハワイといえば海ですよ」と真っ黒に日焼けした顔をほころばせた。来年は、松坂とともに侍ジャパンの投手の軸として世界一を目指すWBC、そして2年連続日本一への戦いが待っている。その2つの目標を達成したとき、涌井が真の継承者となる。

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2008年12月23日のニュース