G打線2安打斬り!究極の継投見せた!

[ 2008年11月10日 06:00 ]

<巨・西>日本一に輝き西口と握手をかわす石井一

 【西武3-2巨人】究極の継投だった。シーズン中では絶対にあり得ない。西口―石井一―涌井とつないで、星野を挟んで守護神・グラマンへ。巨大戦力を一刀のもとにぶった斬った。

 「本当にいい後輩を持ったよ。僕の(シリーズ)6連敗も阻止してくれたしね」。先陣を切ったのは投手陣のリーダー・西口だ。右内転筋の張りのため、10月4日楽天戦以来の実戦マウンド。初回に1点を失い、2回にも坂本に1発を浴びた。自身シリーズは0勝5敗。6連敗なら史上ワースト記録だ。またか…。しかしここからが“快投ショー”の幕開けだった。

 坂本のアーチ後を西口が3人で抑えると、3回から石井一、5回から涌井がそれぞれ2イニングをピシャリ。6日の第5戦で5失点されていた涌井は「前回のKOが悔しかった。それにきのうの岸君を見て、しっかりやらないといけないと思った。凄く刺激を受けた」。前夜は横浜高、西武の先輩であるレッドソックス・松坂からメールが届いた。「絶対に優勝しろ」――。結束。投手陣は1本の強力な矢となって、巨人打線の心臓部を貫いた。

 8回から2回を締めたグラマンは「この時期は生きるか死ぬかの戦い。でも自分が試合を終わらせたなんて信じられません」と“胴上げ投手”に大感激だ。終わってみれば2回のアーチ後、打者24人相手に1人の走者も許さなかった。日本一達成直後は涙を流していた涌井が会見で言った。「(継投は)監督の勘がさえてたんじゃないですか?」。爆笑。力を出し切った男たちの顔はすがすがしかった。

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2008年11月10日のニュース