岸初登板初完封!27年ぶりの毎回奪三振

[ 2008年11月5日 21:40 ]

6回、2打席連続2ランを放った中村(60)を迎える先発の岸(左から2人目)ら西武ナイン

 【西武5-0巨人】西武の岸は強力打線にひるまず、思い切り腕を振り続けた。日本シリーズでは史上2人目となる毎回奪三振で、史上12人目となる初登板完封勝利。毎回奪三振と完封を同時に成し遂げたのは史上初の快挙だ。「出来過ぎ。まさか、です」。控えめな男らしく、小さな声で喜びを表した。

 切れのある直球が快投を導いた。一回はラミレスを内角直球で空振り三振。二回もこの球を軸に攻め、李スンヨプ、阿部から連続三振を奪った。一転して三回からはカーブ、チェンジアップの緩い変化球を有効に使った。最初に「内角直球」を印象づけたことで、的を絞らせない頭脳的な投球を展開。毎回の10奪三振につなげた。
 悔しい思いを抱いて上がったマウンドだった。初の大舞台だったクライマックスシリーズ(CS)では緊張に襲われ、ひざが震えた。何とか抑えようという気持ちが無駄な力みを生み、4回5失点。「力まずに投げることを意識し、CSの悔しさをぶつけたいと思っていた」
 負けると巨人に王手を許す大事な一戦。七回終了後、渡辺監督から「完封指令」が出た。147球の熱投に「真っすぐは最後まで走っていた」。表情は充実感に満ちていた。

 ≪西本聖以来の快挙≫5日の日本シリーズ第4戦(西武ドーム)で、西武の岸孝之投手が毎回の10三振を奪い、1981年の西本聖(巨人)以来、27年ぶり2人目となる毎回奪三振を記録した。岸は4安打に抑え、三塁を踏ませぬ快投。2005年の渡辺俊介(ロッテ)以来となる史上12人目のシリーズ初登板での完封勝利もマークした。

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2008年11月5日のニュース