レイズ崖っ縁!岩村まさかの2失策

[ 2008年10月28日 06:00 ]

<フィリーズ・レイズ>3回、岩村が失策

 【レイズ2-10フィリーズ】“ミラクル軍団”レイズが崖っ縁に立たされた。26日(日本時間27日)のワールドシリーズ第4戦でフィリーズに大敗し、1勝3敗。岩村明憲内野手(29)はメジャー初の1試合2失策がいずれも失点に絡み、打席でも徹底マークを受け、3試合連続無安打に終わった。フ軍は主砲ライアン・ハワード内野手(28)の2本塁打など自慢の打線が4発10得点と爆発。80年以来、28年ぶり2度目の世界一へ王手をかけた。

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 レイズ野球の攻守の要が、まさかのミスを続けた。3回、先頭アットリーの二ゴロを岩村がはじき、後続の適時打で追加点を奪われると、続く4回も先頭ロリンズのゴロをトンネル。ハワードの3ランでリードを4点差に広げられた。

 「(3回は)慌てたかな。先発投手に悪いことしたと責任を感じています。次は考えすぎてしまった。エッジ(芝の切れ目)に来て、高いバウンドに備えてグラブを上げすぎた」。今季からコンバートされた二塁だがレギュラーシーズンは7失策で、守備率・990はメジャー全体の二塁手で4位。少ない得点を堅実な守備で守り抜くのがレイズ野球で、その中心が岩村だった。マドン監督も「普段の彼ならあり得ない。今季5失策だろ。え?7。きょうの2つを加えてじゃないのか?」と報道陣に問いただすほど信頼を置いてきた。

 打席では2試合連続で出塁できなかった。マニエル監督は「彼を塁に出すか、出さないかが重要だ。それで打線が勢いづく」と“包囲網”を指示。その1つが速いテンポでの投球でリズムを狂わすこと。正捕手ルイスは「どんどん投げて彼を受け身にさせる。あすも同じやり方でいくよ」とニヤリと笑った。さらに1、2戦目まで外角中心が多かった配球を、内角中心に切り替えさせた。

 「内角を突くのは当然だし、それくらい警戒されてもいい。失敗をどれだけ生かすか。ミスにとらわれず死に物狂いでやるしかない」。第5戦はポストシーズン4戦4勝のエース左腕ハメルズが立ちふさがるが、岩村は第1戦で3安打を放っている。ミスの重責と包囲網。幾重もの逆境の下、岩村の、レイズの真価が試されるときが来た。

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2008年10月28日のニュース