プライス締めた!若手がレイズ栄冠支えた

[ 2008年10月21日 06:00 ]

大一番でメジャー初セーブを挙げたプライス

 【レイズ3―1レッドソックス】最後の瞬間にマウンドにいたのは公式戦わずか5試合の登板しかない23歳のレイズ新人左腕プライスだった。2点リードの8回2死満塁で救援。ドルーを外角低めの97マイル(約156キロ)直球で空振り三振に仕留めると、9回も無失点に抑えた。「緊張はした。でもそれ以上にこの舞台で活躍したい気持ちが強かった」と昨年のドラフトのいの一番指名は言った。5月28日の傘下ベロビーチ戦で調整登板したメッツのペドロ・マルティネスが「凄い投手が現れた。オレの若い頃とは比べものにならない」と腰を抜かした逸材。レイズにはまだ凄い選手が残っていた。

 プライスの大一番でのメジャー初セーブは今季レイズ躍進の象徴的なシーンだった。毎年最下位だったチームは有能な選手をドラフト上位指名で獲得してきた。積極的なトレード敢行、岩村を二塁へコンバートし、センターラインを強化した側面もある。だが、躍進の原動力となった若手が急成長を遂げた背景に昨年最優秀賞を獲得したファームシステムの充実がある。
 フリードマン副社長兼GMは「若手がきっかけをつかむのはほんのささいな瞬間。その時期をとらえれば、すぐに飛躍する」と話す。メジャーの各コーチは100人を超えるマイナー選手の情報をチェックするのが日課だった。下部組織との密な連携が4番打者のロンゴリア、そしてプライスのような若手を生む。ミラクル進撃には確かな理由がある。

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2008年10月21日のニュース