WBC星野監督誕生へ!挙国一致で援護

[ 2008年10月16日 06:00 ]

会見する王特別顧問(左)と加藤コミッショナー

 挙国一致態勢で新監督を全面バックアップ!来年3月の第2回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に臨む日本の体制を協議するWBC体制検討会議が15日都内で開かれ、12球団監督にそれぞれ28代表選手を選んでもらうアンケートの実施を決めた。加藤良三コミッショナー(67)が最終決定する代表監督の参考資料にするためで、代表監督は27日の検討会議で明らかにされる。

【日本代表特集


 加藤コミッショナーが座長を務め、王コミッショナー特別顧問が補佐する形で進められた初の会合。「監督は今月中に決めなくてはいけない」という点では一致したものの、具体的な話にはならなかったという。

 唯一、楽天の野村監督が「そりゃあ、王がやるのが一番いい」と提案したが、王特別顧問は06年の第1回大会をソフトバンク監督として指揮した経験を踏まえた上で「現役監督はかなり厳しい。開幕前の大事な時期にチームを離れないといけないし…」と流し、この意見が会議の全体的な空気をつくった。

 この会議は議決機関ではなく、あくまで意見交換の場。監督の人選については「私が判断させていただく」とする加藤コミッショナーに委ねる形で、いかに球界を挙げて代表チームをサポートしていくかという観点で各出席者が意見を出した。

 その中で満場一致で採用されたのがヤクルト・高田監督の案。12球団の監督にそれぞれ自分が選ぶ28人の代表選手を出してもらい、今月中に選ばれる新監督の参考資料に、というわけである。その背景には加藤コミッショナーが「12球団全体で盛り上げていきたい」と挙国一致でサポートする狙いがある。

 北京五輪ではメダルなしの惨敗に終わり、この会合の出席者でもある星野仙一氏に厳しい非難の声が集中した。その都度結果責任を問えば監督の引き受け手がなくなる。まして次回WBCは五輪以上に厳しい大会になるのは間違いない。

 「前回はみんな手探りだったけど、今度は目の色を変えている」と王特別顧問。アジア予選となる第1ラウンドすら「韓国はもちろん強いし、中華民国(台湾)も前回出なかったメジャーの投手が今回は出てきそう。突破するのが大変」という。加藤コミッショナーも「誰が監督になっても大変。つらい大会になるという認識は一致している」と話している。

 ともに念頭に置いているのは星野氏の存在。全面バックアップの態勢を整えて加藤コミッショナーが決断、27日に開かれる次回検討会議で“星野監督”がお披露目される可能性が高い。

続きを表示

2008年10月16日のニュース