投壊Rソックス…あとは松坂に託すだけ

[ 2008年10月16日 06:00 ]

レイズに大量リードを許し、最終回を見守る松坂(右から2人目)らレッドソックスナイン

 【ア・リーグ優勝決定シリーズ レッドソックス4-13レイズ】崖っ縁に追い込まれて静まり返ったレッドソックスのクラブハウス。すべてを委ねられた松坂は厳しい表情を浮かべたまま、無言で球場を後にした。9月28日以来16日ぶりに登板したウェークフィールドが、初回に2本塁打を浴びるなど2回2/3を5失点KO。「しっかり準備したつもりだったが、申し訳ないとしか言えない」と声を震わせれば、頼みの中継ぎ陣も連日の炎上で13失点と散々だった。

 先勝しながらまさかの3連敗。レ軍は昨季も含めて過去3度も1勝3敗から勝ち進んだ実績がある。しかし、この3連敗中は投手陣が計31失点(先発は18失点)と崩壊しているだけに、10日の第1戦で7回0/3を4安打無失点9奪三振と好投した松坂だけが頼りだ。フランコナ監督も「ダイスケに長いイニングを投げてもらわなければ」と声を絞り出した。昨季は1勝3敗で迎えた第5戦でベケットが好投。流れを変えて世界一まで上り詰めた。「極限の状態で自分の投球ができるのはすごい」と話していた松坂に今年は同様の期待がかけられることになる。

 ペドロイアが「ダイスケがやってくれる」と話せば、ティムリンも「歴史は繰り返される。われわれはそれを証明してきた。ダイスケにはリラックスして楽しんで投げてほしい」と力強く話した。まだ終わったわけではない。誰もが信じている。松坂が4度目の奇跡を起こす。

 ≪不況のあおりでキャンプ地移転交渉決裂≫レッドソックスと、キャンプ地候補だったフロリダ州サラソタとの交渉が決裂した。経済状況の落ち込みから新施設を造る予算が組めなくなったことが原因。レ軍は93年から同州のフォートマイヤーズで春季キャンプを行っているが、オープン戦で長時間移動を強いられることなどから移転を検討、サラソタ側と交渉していた。レ軍のブレーク広報部長は「不況のあおりもあり、お互いの交渉の中でこういう発表になった。ほかにも候補地はあるし検討は続けていく」としている。

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2008年10月16日のニュース