世界的金融危機!カブス売れない!?

[ 2008年10月12日 06:00 ]

 世界的な金融危機の影響がスポーツ界にも広がっている。米メディア大手トリビューン社(シカゴ)が計画している傘下の大リーグ人気チーム、シカゴ・カブスの売却が遅れる可能性が出てきた。イングランドサッカー界でも各チームが多大な負債を抱えており、金融危機を懸念。また、現在日本で開催中のF1も、巨額の資金が必要とあって穏やかな状況ではない。

 トリビューン社はカブスの売却に向けて今月中に入札の手続きを進める予定だった。だが、金融危機が深刻化し、安値で買い取られる恐れが出てきたため、遅れる可能性があるという。
 米メディアによると、アナリストらは10億ドル(約1000億円)以上での売却を予想していた。入札予定者の1人は、NBAのダラス・マーベリクスのオーナーでもある実業家のマーク・キューバン氏。同氏は当初13億ドル(約1300億円)での入札を検討していたと言われている。しかし、最近の信用収縮などを背景に資金調達のコストが上昇、買い手が十分な資金を準備できないとの見方が強まっている。
 共同電によると、シカゴの不動産投資家サミュエル・ゼル氏がトリビューン社を買収したため、カブスは売りに出されることになっていた。トリビューン社は新聞やテレビなどの広告収入の減少で事業環境が悪化しており、資産売却を進めるという。
 カブスは屈指の集客力を誇り、経営も安定。福留孝介外野手が在籍している。
 一方、イングランドサッカー協会のトリーズマン会長は7日、統括するクラブ全体で総額約30億ポンド(約5140億円)の負債を抱えていると語った。マンチェスターU、チェルシーら人気の4強がその3分の1を占めており、金融危機がクラブ経営に及ぼす悪影響を懸念。「危機的な状況にある」と訴える。
 また、マシン開発に巨額な資金が必要で、年間500億円以上の巨費を投じて争うF1にも影響が出そうだ。参戦する10チームは資金面の格差が大きく、撤退するチームが出る危険性も否定できない。

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2008年10月12日のニュース