福留 意地の黒田討ちも「不完全燃焼」

[ 2008年10月6日 06:00 ]

7回、中前打を放つ福留

 【カブス1-3ドジャース】カブス・福留の苦悩の1年目が幕を閉じた。3連敗での終戦。「やっぱりここで負けるのは悔しいし、不完全燃焼。勝てなかったことで本当にチームに迷惑をかけたし、申し訳ない気持ち」。チームの勝利にこだわったからこそ、1勝もできず敗退という結末に肩を落とした。

 3戦目で初の先発落ちも、6回途中から中堅守備で出場。7回1死一塁では「何とか次につなげたい」という一心で黒田のスライダーに食らいつき、中前に運ぶ技ありのポストシーズン初安打をマークした。好投していた同じ1年目の右腕をマウンドから降ろしたことが、福留のせめてもの意地だった。

 「ヤギの呪(のろ)い」を打ち破り、100年ぶりの世界一を目指すカ軍のキーマンとして入団。開幕戦で9回同点3ランの衝撃デビューから勝負強い打撃で打線を引っ張ったが、後半戦は打撃不振から抜け出せなかった。「悪い時の方が長かったけど、ファンには多くの声援をいただき心から感謝している」。同僚と力強く握手を交わし、その目を巻き返しの来季へと向けた。

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2008年10月6日のニュース