トーリ監督 ファンに堂々リーグV宣言

[ 2008年10月6日 06:00 ]

インタビューの最中に、シャンパンをかけられるトーリ監督

 【ドジャース3-1カブス】世界一4度、リーグ優勝6度の名将でも目にはうっすらと涙が浮かんでいた。トーリ監督は大観衆を前に叫んだ。「来週も素晴らしい戦いをすることを約束する。だからどこにも行かないで見届けてほしい」。堂々のリーグV宣言。昨季限りでヤンキースを退団し、西海岸のロサンゼルスに移ってきた指揮官は1年目で名門球団を20年ぶりの“舞台”へと導いた。

 「みんながドジャースの力に首をかしげて見ていたと思うが、みんなの力でこの結果を得た」。リーグ最高勝率チームに3連勝。この日の試合でも救援陣の調子と黒田の投球内容を冷静に分析。6回2死三塁の場面で、そこまで92球を投げていた右腕をそのまま打席に立たせた。会見で「黒田は素晴らしかった。マウンドで相手を圧倒してくれた」と絶賛した指揮官だが、すれ違った本人には「ヒロ、きょうの打撃はダメだったな」と言った。そんなユーモアも選手が力を発揮できる雰囲気をつくり出している。

 実はこの日、トーリ監督は試合前から勝利の余韻に浸っていた。自らの所有する競走馬「バインヤードヘブン」が米国のGIレースで勝利し、賞金40万ドル(約4200万円)を手にした。レース名は「シャンパン・ステークス」。クラブハウスでシャンパンを浴びまくった68歳は「馬はコントロールできないけど、野球はできるんだ」と笑った。監督としてポストシーズンで積み重ねた勝利数は歴代トップの79に伸びた。

 ≪斎藤「最高です」≫斎藤も2度目のシャンパンファイトに酔いしれた。9回から準備をしたが登板はなし。第2戦で3連打を浴びて1死も取れず降板したこともあり、この日は抑えをブロクストンに譲った。それでもワイルドカードで進出した前回06年は3連敗で地区シリーズ敗退だっただけに「1年に2回もシャンパンファイトはあり得ない。最高です。また、すぐやります」と喜びを爆発させていた。

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2008年10月6日のニュース