88年ぶり世界一へ守護神・斎藤復活18S

[ 2008年9月29日 06:00 ]

ジャイアンツ戦で18セーブ目を挙げ喜ぶドジャースの斎藤(左)

 【ドジャース2―1ジャイアンツ】ドジャースの斎藤隆投手(38)が27日(日本時間28日)のジャイアンツ戦で1回をパーフェクト救援。7月9日のブレーブス戦以来、80日ぶりの18セーブ目を挙げた。右ひじのじん帯部分断裂の重症から復帰6戦目で初のセーブ機会のマウンドだったが、打者3人をわずか11球で料理した。シーズン161試合目での守護神復活。ポストシーズンへ向けてド軍の戦力は整った。

 斎藤は捕手マーティンとガッチリ握手を交わした。派手なガッツポーズはないが、本来いるべき場所に斎藤がいた。故障から復帰後6戦目で初めてセーブ機会となる1点リードの9回のマウンドに立った。宝刀スライダーを封印、直球とカーブだけで3人を11球で料理した。80日ぶりのセーブに「気合が入っていい投球ができた。こんな感じでいけたらいい」と納得の表情を浮かべた。
 復帰後5試合は3者凡退が1度もなく、4回2/3を投げて3失点。「ボールも行っていたし、なんでこんなに(感覚が)戻ってこないのかなとずっと悩んでいた」という。しかし、故障前の自分の投球を確認してモヤモヤは吹き飛んだ。「前の映像を見てもそんなに完ぺきな投球はなかった。出た答えはやっぱり気持ちだった」。打者に向かう気迫を前面に出し、シーズン土壇場でプレーオフで戦える確信を得た。
 20、21日の連投後に右ひじに張りが出るなど完全ではないが、守護神起用のメドは立った。最近3年間で60セーブ以上を挙げた投手のうち、斎藤は3位の約89%のセーブ成功率を誇る。トーリ監督も「投げれば投げるほど不安は消えていく。彼は投球パターンが1つの投手ではない。緩急も使えるし一番の武器は制球力だ」と絶大の信頼を寄せている。
 「やっときょう、勝負している感じになった。ひじは心配ない。怖さはとっくに抜けている」。88年以来の世界一を目指すド軍に欠かせない1ピースが埋まった。

続きを表示

2008年9月29日のニュース