Vの使者だ!新井いきなり強烈タイムリー

[ 2008年9月28日 06:00 ]

7回から守備についた新井は、ファンの声援に頭を下げる

 【阪神4―6巨人】ベンチで敗戦を見届けると、阪神・新井の闘争心がかき立てられた。巨人に負けた悔しさ。だが、きょうはそれだけじゃない。甲子園に戻ってこられた喜びも込み上げてきた。

 「トレーナー、投げてくれた加藤さん(育成コーチ)、スタッフ皆に感謝しています。こんなに早く復帰できるとは思わなかった」
 4点を追う6回1死満塁。「代打新井」がコールされると地鳴りのような歓声が起こった。2―2から2球ファウル。これまでのリハビリでは1軍の“生きた球”は1度も打っていない。それでも必死に食らいつき、越智の投じた7球目、外角高めの150キロ直球を叩いて一、二塁間を破った。7月13日広島戦(甲子園)以来、76日ぶりの打点。やはり頼りになる男だ。
 電撃的な復帰だった。北京五輪から帰国後に「第5腰椎(つい)疲労骨折」で戦線離脱。当初は29日から屋外でのフリー打撃を再開する予定だった。この日午前も2軍の鳴尾浜球場でトレーニングをこなしていた。甲子園での試合前練習でも姿はなし。ところが、出場選手登録公示締め切りの午後5時ギリギリに登録されてベンチに姿を現した。
 岡田監督は「(26日の再検査で)骨が引っ付いてるゆうからな」と説明。試合前のベンチでは金本に背中にアメを入れられる“歓迎の儀式”まで受けた。そして復帰最初の打席で結果を残した。岡田監督から打診され、一塁の守備にもついた。「やってみないと分からないけど、やってみるしかない」。連勝は3でストップ。巨人戦連敗は6となり、再び首位に並ばれた。それでも新井が戻り、役者はそろった。残り9試合、最後まで続く宿敵との優勝争いに大きな光が差し込んだ。

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2008年9月28日のニュース