レイズ逆転!とうとう地区優勝へ王手

[ 2008年9月26日 06:00 ]

オリオールズに逆転勝ちし、マドン監督(右)に迎えられるレイズの岩村

 【レイズ11-6オリオールズ】“ミラクルレイズ”がとうとう王手をかけた。レイズは24日(日本時間25日)、岩村明憲内野手(29)がオリオールズ戦の6回に決勝の逆転2点三塁打を放つなど、2回までに0―6とされながら球団タイ記録となる6点差逆転勝利。マジックを1として地区優勝へ王手をかけた。25日のタイガース戦に勝つか、レッドソックスが敗れれば、強豪ひしめくア・リーグ東地区で球団創設11年目にして初めて頂点に立つ。

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 弱小軍団を歓喜の瞬間へと導く“奇跡”が右翼線に抜けていった。1点差に迫った6回1死一、二塁。岩村が内角低めの直球を華麗にさばいて逆転2点三塁打。球団記録に並ぶ通算6度目の6点差逆転勝利の締めを、リーグ単独3位となる今季9本目の三塁打で決めてみせた。

 「勝ったら優勝。あすは、勝つだけです」。マジックを1に減らし、初の地区優勝へ王手をかけた。初回に先発ジャクソンがいきなり6連打され5失点。2回で0―6とされたが、今のレ軍はここであきらめない。粘りで11四死球をもぎとるなどオ軍投手陣の自滅を誘って、同一カード4連戦4連勝。今季のオ軍戦を同一球団相手では球団新記録の15勝3敗で終えた。

 前日はダブルヘッダーに連勝も岩村は6打数無安打で4三振。「自分はそれを糧にした。やられたらやり返す、信条通りにできた」と2安打3打点1盗塁に胸を張る。守備では5回1死一、三塁では重盗を試みた三塁走者を捕手への好返球で刺すなど走攻守で輝いた。

 「オレたちに消化試合はないから。たとえ優勝が決まってもね」。岩村の目は地区優勝のずっと先をにらんでいる。狙うのはポストシーズンでホームのアドバンテージを手にできる“リーグ最高勝率”だ。現在エンゼルスを2勝差で追うが、レ軍にとってその意味は大きい。今季本拠地では30球団最高勝率。リーグ優勝決定シリーズで対戦の可能性があるエ軍相手にも今季敵地では1勝2敗だが、本拠地では5勝1敗と圧倒的な強さを誇る。

 「アキの三塁打が大きかった。苦しい幕開けの試合だったが、最高の終わり方だったね」とマドン監督。昨季最低勝率からの頂点へ。岩村引っ張る“ミラクルレイズ”がまずは最初の栄冠を手にする。

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2008年9月26日のニュース