阪神 絶体絶命…投壊、貧打、悪夢の連敗

[ 2008年9月21日 06:00 ]

<巨・神>ラミレスに3ランを浴び、天を仰ぐ下柳

 【阪神1―9巨人】目を覆いたくなるような惨敗だった。天王山2Rは初回の攻防が明暗を分けた。

 阪神は無死から赤星が左前打で出塁し、平野が送って1死二塁。今季何度も得点してきた攻撃パターンだ。さらに今岡は四球、金本は死球で満塁。だがここからジレンマが続く。17日の中日戦、同じ展開から満塁弾を放った鳥谷が初球を打って一邪飛に倒れると、関本も空振り三振。岡田監督は「1回に点取れとったらなあ」とため息をついた。
 対照的に先発・下柳は老かいな投球術が影を潜めた。安打、犠打と巨人に同じ形をつくられると、ラミレスには高く浮いたチェンジアップをバックスクリーン左へ運ばれた。息つく暇もなく李スンヨプに連続本塁打。2回には小笠原にも2ランを浴び、1回2/3、9安打7失点でマウンドを降りた。
 下柳が5回を持たなかったのは今季3度目。ただ2回を持たず降板したのは05年8月19日・ヤクルト戦で1回1/3でKOされて以来だ。40歳左腕は「きょうはオレ1人だけが悪い。みんな頑張ってくれたのに」と大敗の責任を背負い込んだ。緊張の糸が切れたのか、2番手・阿部は危険球で退場し、5回には珍しく金本が落球した。
 最大13のゲーム差が5月9日以来の1差に縮まった。地元甲子園での胴上げの可能性も厳しくなった。ただ21日の第3ラウンドを制すればVマジック12が点灯する有利な状況は変わらない。岡田監督は「あしたが大事?毎試合そう言うてるやろ。何連戦を何勝何敗とか違うよ。この時期になったらな」と語気を強めた。まずは宿敵撃破に全力投球する。

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2008年9月21日のニュース