葛城の押し出し四球で連夜のサヨナラ!

[ 2008年9月11日 06:00 ]

<神・ヤ>9回2死満塁、サヨナラの押し出し四球を選んだ葛城のもとに大喜びでかけよる阪神ナイン

 【阪神4―3ヤクルト】格好悪くてもいい。阪神の2試合連続サヨナラ勝ちは、葛城が選んだ押し出し四球だった。お立ち台に上がった葛城がマイクを握って「久々に行きますか!」と観客へ呼びかける。アントニオ猪木ばりの甲子園新名物「1、2、3、ウオー!」の雄叫びが響き渡った。

 同点の9回。甲子園は異様な熱気をはらんでいた。1死一塁から関本にプロ野球タイ記録の1試合3個目の死球。三振の金本をはさみ、鳥谷の右前打で2死満塁となった。自然発生した拍手の中で、葛城はカウント1―3から低めフォークを自信を持って見送り、握り締めた拳を掲げた。
 「しのいで、しのいできたんでね。自分は四球を選んだだけ。セキ(関本)もトリ(鳥谷)もつないでくれたから」。6投手が計15安打を浴び、打線は何度も満塁機を逃す苦しい展開。満塁では12打数7安打の打率・583、13打点の勝負強さを誇る男が燃えないはずはない。7月2日の中日戦でプロ初のサヨナラ打を放った際に思わず口走った「ウオー!」は、もはやおなじみとなった。
 チームは9月初の連勝で4年連続の年間勝ち越しを決め、優勝マジックは18に減った。岡田監督は「胃が痛くなる試合。残り20何試合の段階では、いい内容よりどういう形でも勝つのが一番」と振り返った。格好悪くても勝ちは勝ち。虎がどん欲に優勝へひた走る。

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2008年9月11日のニュース