イチローも同情…ヤンキース4位転落

[ 2008年9月9日 06:00 ]

マリナーズに敗れ、引き揚げるヤンキースの(右から)デーモン、ジーター、松井秀

 【ヤンキース2-5マリナーズ】ヤンキースは7日(日本時間8日)、マリナーズに2―5で逆転負けし、ブルージェイズに抜かれて東地区4位まで転落した。松井秀喜外野手(34)は2試合連続マルチ安打と気を吐いたが、得点にはつながらず。借金30でリーグ最低勝率にあえぐマ軍・イチローにも同情されるチグハグぶりで、ワイルドカードを争うレッドソックスとのゲーム差は8・5に開いた。

【ヤンキーススタジャン


 最後の逆襲に懸けた松井の一打も、味方の奮起は呼べなかった。3点を追う9回1死一塁、守護神プッツからこの日2本目のヒットとなる中前打でチャンスを広げた。一発が出れば同点の場面も、後続が連続空振り三振に倒れ、マ軍相手に1勝2敗で負け越し。ブ軍に抜かれ、6月7日以来の4位に転落した。

 「残念というしかない。勝負どころでいい流れが来ない。何が影響しているか分からないけど、勝負の分かれ目になっている」。走者を置いて2安打しながら得点にはつながらず、ため息を漏らした。ヤ軍が9月を迎えて4位に沈むのは、松井が石川・星稜3年生だった92年以来、実に16年ぶり。3地区制となった94年以降(同年はストライキで8月終了)では初めてだ。「こんな場所にいたくはない。残り19試合全勝するしかない」と話すジラルディ監督だが口調に力強さはなかった。

 追い打ちをかけるように、最下位チームで孤軍奮闘する天才打者からも同情の言葉をかけられた。「僕らに負け越すというのはよっぽどなんでしょうね」とこの日1安打で8年連続200安打へ残り20試合で15本としたイチロー。5回1死、三塁前を狙ったバントは投前に転がったが、失策を誘って二塁まで進み、4点目につなげた。「失敗だけどラッキーでしたね」と笑ったが、それだけヤ軍に流れがないことの裏返しか。マジック3で地区優勝間近のエンゼルスが待つ敵地アナハイムへの遠征に向かうヤ軍に、秋風が吹き付けていた。

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2008年9月9日のニュース