星野監督「オレを殺す気か！」

カナダを破り、決勝本塁打の稲葉（右端）らナインを迎える星野監督（７７）

日本辛勝、稲葉、値千金の決勝アーチ！

成瀬、７回１０Ｋ！“女房”にほめられた

　「オレを殺す気か。、ホンマ！」。試合後、指揮官の第一声はやや震えていた。カナダの繰り出す３投手に打線が苦しめられ、わずか５安打。奪った得点は稲葉の本塁打による１点のみというシビれ続けた一戦に、星野監督の言葉にはいら立ちと安堵の気持ちが入り交じっていた。
　ようやく口元がほころんだのは、７回を２安打無失点、１０個の三振を奪った成瀬に及んでから。「あそこまで投げてくれるなんてよくやってくれた」と手放しで喜んだ。８回は藤川、そして９回は上原が３人ずつで終わらせたことにも「終わってみれば投手陣がよくやってくれた」と十分な手ごたえを感じていた。
　次は中国戦。実力的には日本の方が“格上”だが、もう後がない。「しっかり、緩めずに戦う」。星野監督の口調は強かった。