12安打11点!関東一猛打爆発

[ 2008年7月28日 06:00 ]

<関東一・東海大高輪台>甲子園出場を決め、雄叫びをあげる関東一ナイン

 【関東一11―5東海大高輪台】紫色に染まった一塁側観客席へ関東一ナインが手を振る。12安打11得点の猛攻で春夏連続、夏は14年ぶり4度目の甲子園出場だ。「春夏行って、両方とも記念大会に行ける選手たちは本当に幸せです」。米沢監督は喜ぶ教え子を見やった。

 打線のキーマンは今大会9盗塁の2番・新井だった。センバツ時は7番を務めたが、ガッツを見込まれて2番に定着。1点を追う3回1死二、三塁から直球を右前へ運ぶなど4打数3安打2打点。天王山だった4回戦の帝京戦でも“猛打賞”をマークしており「打順は替わってもつなぎ役に徹してきた」と笑顔を見せた。
 米沢監督は日頃の生活から襟を正すよう指導してきた。グラウンドのゴミ拾い、寮内の清掃。「手を抜く子はいいところで打てない」と人間的な成長を促す中で、率先して取り組んでいたのが新井だった。監督自身は6月12日に長男・晴真(はるま)ちゃんが誕生。大会期間中は寮に泊まり込みで「世話はかみさんに任せっぱなしです」と頭をかいた。
 笑顔にあふれるナインの横で、エース松本は1人泣いた。同じ「横浜ボーイズ」出身のライバル・東海大高輪台の高橋雄に投げ勝ったが、5回9安打5失点に「自分がふがいなくて。悔し涙です」。甲子園初戦は8月4日に常総学院(茨城)と対戦。松本はセンバツ初戦で敗れた春の借り、そして自分自身への借りを返す。

 ▼関東一(東東京)1925年創立。2004年に男子校から共学に。

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2008年7月28日のニュース