ダルに投げ勝った!大嶺つかんだプロ初勝利

[ 2008年7月25日 06:00 ]

プロ入り初勝利の大嶺は、ウィニングボールと「26番目」のユニホームを手にロッテファンに向かって笑顔を見せる 

 【ロッテ5―2日本ハム】ロッテの高卒2年目右腕・大嶺祐太投手(20)が24日の日本ハム戦に先発、6回を2失点に抑え、うれしいプロ初勝利を挙げた。MAX145キロの速球を主体とした粘りの投球で日本を代表するエース・ダルビッシュとの投げ合いを制した。沖縄・石垣島の日本最南端の高校・八重山商工出身の若武者が北の大地で“一生の思い出”を手に入れた。

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 荻野からウイニングボールを受け取った大嶺の端正な顔が崩れ、白い歯がこぼれた。6回4安打2失点でプロ初勝利。故郷・石垣島から約2800キロ離れた北の大地で大きな一歩を踏み出した。
 「いやあ、うれしかったですね。ここまで長かった。1勝できてホッとしています。後輩の唐川が頑張っていて、彼の存在が刺激になっていました。石垣から一番離れているところで初勝利を挙げられて一生の思い出になります」
 スーパーエース・ダルビッシュとの投げ合い。相手が150キロを連発しても自分の投球を貫いた。「150キロ出なくても切れがあれば打ち取れる。ペース配分は考えずに全力でいきました」。20歳右腕が見せた確かな成長。直球は自己最速に6キロ及ばない145キロ止まりも、球の切れと強い気持ちで真っ向勝負した。
 日本最南端の高校、八重山商工を06年に春夏連続で甲子園出場に導き、同年高校生ドラフト1巡目でロッテ入り。ただ、南国特有ののんびりした性格、度重なるケガもあって昨年は伸び悩んだ。今春は初開催の石垣島キャンプで1軍スタートも開幕は2軍。直後に背筋痛を発症して出遅れている間にルーキー唐川が先にプロ初勝利を挙げた。年下に負けたままでいるわけにはいかない。それまでのワインドアップを走者なしでもセットポジションに変更。150キロ超の剛球は消えてもマウンドさばき、課題の制球力は飛躍的に向上した。
 2年目で芽生えたプロの自覚。それはグラウンド外でも表れている。昨年は食べたいものを好きなだけ食べていたため体重が約6キロ増量。体と球の切れを失い、負傷にもつながっていた。今季はお菓子の間食を控えるなど食事制限してベスト体重80キロをキープしつつ、唐川を頻繁に食事に誘い“兄貴分”としてルーキーを後押ししている。
 今季4試合目の先発でダルビッシュに投げ勝ってつかんだ1勝。ここまで好投しながら白星に恵まれなかっただけに、バレンタイン監督は「これまで通り自分のやるべきことをやっていた。本当に輝かしい1日だ。永久に忘れられない日になった」と声を震わせた。
 日本最南端のプロ勝利投手となったが、唐川と並ぶ近い将来のエース候補には通過点。同い年の楽天・田中との勝負もこれからだ。「2勝、3勝と続けていきたい。マー君との距離も詰めていきたい」。“南海の怪腕”から“千葉の星”へ。そこには顔つきも少し大人っぽくなった大嶺がいた。

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