暴投終戦も魅力 プロ志望大型右腕に9球団31人来た

[ 2008年7月21日 07:54 ]

延長10回173球の熱投を見せた伊藤。プロ志望を口にした

打者でもイケる!プロ注目右腕、打っても4の4

 【市岐阜商4-3岐阜城北】自らの暴投で決勝点を許した。悔やんでも悔やみきれない1球。すっきりした表情で会見に現れた岐阜城北のエース伊藤準規だが、心の中は泣いていた。「本当は泣きたい。勝てると信じていた。暴投だけじゃない。僕のふがいなさ。僕のせいで負けた」。
 序盤は制球が定まらず、4回までに2点を奪われた。しかし4回に自らソロ弾を放ち1点差とすると、投球もテンポが良くなった。10回で173球を投げ7安打4失点。最速144キロの重い直球で13三振を奪った。
 昨秋から約8カ月間、右ひじの違和感のため実戦を離れた。5月31日の復活マウンドから2カ月足らずで、本来の投球には遠い。それでもネット裏には9球団31人のスカウトが集結。中日の中田スカウト部長は「悪いなりにテクニックで抑えてる。尻上がりによくなってきた。先発完投タイプだね」と、試合をつくったことを評価した。
 「この仲間じゃないとここまでできなかった。今後?プロに行きたいです。活躍する姿を見せることが恩返しになると思う」。17歳右腕はきっぱり言い切った。夏の大会には何とか間に合っただけ。心も体もまだまだ未完成。主役になるのはプロに入ってからでも遅くはない。

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2008年7月21日のニュース