素材は新井より上?広島工・沖野46号

[ 2008年7月17日 09:50 ]

<府中東-広島工>7回表1死、二、三塁、沖野は左越えに高校通算46号となる3ランホーマーを放つ

 【広島工16―0府中東】広島の夏をさらに熱くする一発が飛び出した。快音を響かせたのは名門・広島工が誇るスラッガーの沖野だった。

 7回1死二、三塁。打者一巡でこのイニング2度目の打席に立つと、カウント0―1から内角高めのスライダーを引っ張った。打球はグングンと伸び、広島市民球場の左翼席中段に突き刺さる3ラン。高校通算46発目、公式戦では3本目となるアーチを「打った瞬間に入ると分かりました」と満面の笑みで振り返った。最近3カ月で20発以上を放り込んでいる。最後の夏で量産態勢に突入した。
 そのパワーは同校OBの新井貴浩(阪神)をしのぐ逸材とも評される。広田監督は、宮島工を率いていた90年代半ばに見た高校時代の新井と比べてもそん色ないと断言。「新井より数段上のレベルだと思うよ」と教え子の才能を絶賛する。
 高校入学時は30キロも挙げられなかったベンチプレスも、現在は75キロを楽に持ち上げるなど着実に成長中。「実は通算50本をちょっと狙っています。相手が誰でも打つ自信はあります」。沖野が本塁打を量産するほど、チームも栄冠に近づく。真夏の空に描くアーチは甲子園への架け橋となる。

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2008年7月17日のニュース