祭りじゃない！真剣勝負だ！火消しのマー君

２度目の球宴出場で前回６失点の雪辱を誓った田中（左）

　「２００８マツダオールスターゲーム」に出場する監督推薦選手が１４日、発表され、ファン投票と選手間投票による選出メンバーを合わせたセ、パ両リーグ各２８選手の全陣容が決まった。新人から２年連続出場を決めた楽天・田中将大投手（１９）は昨年のリベンジに気合十分。パの指揮を執る日本ハムの梨田監督は抑えでの起用を示唆した。第１戦が３１日に京セラドーム大阪、第２戦は８月１日に横浜スタジアムで行われる。

【オールスター出場選手
】

　２度目の夢舞台は、お祭りじゃない。１年前の悔しい“借り”を真剣勝負で返す。「去年はみじめだったので抑えます」。強い気持ちが田中の短い言葉に表れた。
　ファン投票では日本ハム・ダルビッシュ、チームメートの岩隈に次ぐ３位。だが「選んでいただいた梨田監督に感謝したい」と２年連続出場を素直に喜んだ。だが、肝心の投球に関しては表情を一変し、本気モード全開。ファン投票１位で初出場した昨年の苦い思いを忘れるはずもなかった。
　７月２１日、フルスタ宮城での第２戦に先発。初回は３者凡退も２回が悪夢だった。巨人・阿部の逆転３ランを含む６連打を浴び７安打６失点で敗戦投手に。「ああいう形で打たれてしまったから…。変化球？投げます。何とか抑えたい。結果です」。昨年は３６球中２９球、直球勝負を挑んだが、今年は結果にこだわる。
　気合十分の田中には最高の舞台が用意される。パの抑え投手がオリックス・加藤大のみという投手事情もあり、指揮を執る梨田監督は「抑えはマー君にやってもらおうかな。交流戦でもやったからね」と起用法について言及。６月２２日の広島戦（広島）ではプロ初セーブもマークしており「どこであれ投げるのが仕事」と異論はない。
　今季は６勝６敗と波に乗れていないが、前向きな姿勢は変わらない。「選ばれたことはプラスになること。何か吸収してチームに戻りたい」。夢の舞台の真剣勝負で、さらなる進化を目指す。