いぶし銀・田口 途中出場できっちり活躍

[ 2008年7月13日 06:00 ]

 【フィリーズ6―5ダイヤモンドバックス】フィリーズの田口壮外野手(39)が11日(日本時間12日)のダイヤモンドバックス戦に途中出場し、攻走守で3連勝に貢献した。延長12回に先頭で左前打を放ち、後続の適時打で二塁からサヨナラのホームイン。左翼守備でも好プレーで投手をもり立てた。今季から移籍したフ軍では出場機会こそ少ないが、いぶし銀のプレーで首位をいくチームを支えている。

 試合を動かしたのはベテランの一振りだった。5―5の延長12回。先頭打者の田口は「塁に出ることだけ」を考えていた。カウント1―1から直球をとらえて左前打。1死一、二塁からワースの右前打で二塁からサヨナラのホームを踏んだ。「併殺が怖い」と打球が外野に抜けてからスタートしたが無駄のない走塁で3連勝をもたらした。
 4試合ぶりの出場は延長10回2死、左翼守備から。直前まで「(ベンチ裏で)バント練習をしていた」という。だが、仕事はきっちりとこなす。10回この日の初打席で投前へ送りバントを決めると、6月21日以来の左翼守備でも風に流されたフェンス際の難しい打球を苦もなく処理した。
 フ軍の外野は左翼バレル、中堅ビクトリノ、右翼ジェンキンズで不動。今季の先発出場は11試合しかない。6月以降の打席はわずか11。調子を維持するのも困難だが「可能性ある投手を全部イメージして準備している」と真しな姿勢が活躍につながっている。ナ・リーグ東地区は上位3チームが1・5ゲーム差にひしめく大混戦。この日の活躍が出場機会を増やすかとの問いには「ないでしょう」と笑った田口だがチームに欠かせないパーツの一つになっている。

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2008年7月13日のニュース