王ソフト 3連勝で待望の貯金生活

[ 2008年7月10日 06:00 ]

<西・ソ>9回、松中が2打席連続の本塁打を放つ

 【ソフトバンク7-2西武】王ソフトが待望の貯金生活に入った。ソフトバンクは9日、首位の西武相手に主砲・松中信彦内野手(34)の2本塁打など、投打ががっちりかみ合って快勝した。これで9年ぶりに喫した7連敗のトンネルから脱出後は3連勝で貯金1。前夜はクロスプレーをめぐって鬼のような形相を見せた王貞治監督(68)も笑顔、笑顔。首位とのゲーム差は4。息を吹き返した“若鷹軍団”が上昇気流に乗ってきた。

 強打の西武打線のお株を奪った。14安打で7点。首位相手に連勝して3連勝。単独3位に浮上して7日ぶりに貯金生活に入った。「追いかける立場としては、2つ勝ちたいと思っていた」。王監督も納得の表情だ。

 松中が効果的な2本のアーチをかけた。7回の先頭で平野の141キロを左翼席へ。中継ぎ陣に不安を抱えるチームにとっては貴重な追加点となる一撃。さらに9回は2打席連発の16号2ランを再び左翼席へ。「逆方向(左方向)に飛ばすことは、バッティングが崩れていないということ。きょうはしっかりチームのために打てた」。前日は5打数無安打で勝利に沸くチームでカヤの外だっただけに、今季初、06年7月4日の西武戦(ヤフードーム)以来、736日ぶりの2打席連続アーチに胸を張った。

 チームはこの2連戦前まで西武に12試合で24本もの一発を浴びていた。しかし、この2試合では今季両リーグトップの109本塁打を誇る強力打線にアーチを許さなかった。2試合とも先発した2年目捕手の高谷は「外角一辺倒で逃げてばかりでは駄目。後悔はしたくなかった」と強気にリードした。この試合でも中軸がそろって無安打に終わった西武とは対照的に、チームは小久保と柴原をケガで欠く中で3、4、5番が3本塁打を含む8安打を放ち、7点すべてをたたき出した。ケガ人が相次ぐ中、チームの先頭に立つ松中は不振だった昨季の本塁打数15を一気に超え、99年から10年連続となる15本以上をマーク。「西武に連勝?これ以上離されたらいけなかった。2連勝するつもりで、みんな戦ったと思う」と力強く話した。

 「松中もレフトのあれは大きかった。彼は30、40本と打てるんだから。どんどんね」。王監督は笑みをこぼした。これで首位西武とは4ゲーム差。指揮官は「まだまだゲーム差があるから」と気を引き締めた。勝負はここからだ。

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2008年7月10日のニュース