4番が打てば勝つ!フェルナンデス決勝打

[ 2008年7月7日 06:00 ]

<西武・楽天>8回2死満塁、フェルナンデスがバットを折りながら中前に勝ち越しの2点適時打を放つ

 【楽天7―5西武】野村楽天が“西鉄”に雪辱した。首位・西武に3点差からの逆転勝ち。3時間59分の熱戦を終えた野村監督は「ふう~」とため息をつきながら会見用のパイプ椅子に座り込んだ。「1つ勝つの大変だな。本当によく勝った。きょう勝つと負けるじゃ大違いだからね。いやいや、きょうの白星は本当にありがたい」

 現役時代に身に刻まれた4番の使命をフェルナンデスが“代行”した。同点の8回2死満塁からバットを折りながら中前へ。最近5試合で打率・211だった助っ人の一打に指揮官が「4番が打てば勝てる。野球はそうなっとる」と笑えばフェルナンデスも「バットは折れたけど、いいヒット」と胸を張った。
 田中、岩隈を並べ連勝を狙った西武2連戦。相手が着用したのは西鉄ライオンズの復刻版ユニホームだった。前日、捕手役で登場した始球式では球場のビジョンに「因縁の対決」「西鉄に立ち向かった南海の強打者・野村」と流れた。鉄腕・稲尾と何度も名勝負を演じたが、巨人の長嶋、王ら華々しかったセに対し「当時は優勝が決まる試合でもテレビ中継はなし。ラジオしかなかった」と振り返ったかつてのパの名物対決。前日は田中で敗れこの日もエース岩隈が5回5失点降板と苦しんだが、継投もピタリと決めた。
 4戦全敗だった敵地での西武戦で今季初白星。負ければ3連敗、5月21日以来の借金生活突入も逃れた。「西武はいいチーム。投攻守走すべてがそろっている。うちよりだいぶ先に行ってるよ」。野村監督の言葉の裏には、かつてのような“ライオンズ”とのV争いという野望がにじみ出ていた。

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2008年7月7日のニュース