栗原 火をつけた~“故郷に錦の同点弾”

[ 2008年7月1日 21:14 ]

本塁打を含む3安打と活躍し、スタンドの声援に応える栗原

 【広3―2横】山形で行われたナイター。広島は1―2の4回、地元・栗原の9号で同点に追いついた。7回にはシーボルの二塁打で勝ち越し、その裏から継投で、9回は永川が締めた。先発の大竹は1カ月ぶりの3勝目。横浜打線は大竹の立ち上がりを攻め切れず、中継ぎの加藤がつかまった。

 ≪「あれしか期待してないでしょう」≫帰りのバスへの道すがら、ファンの声援に手をあげて応える栗原は、心からうれしそうだった。4番打者として地元山形に“凱旋”し、4回の9号同点ソロなど3安打1打点の活躍。
 「いいところを見せたかったから。(本塁打は)みんな、あれしか期待してないでしょうから。ほっとした」。主砲は心地よい達成感に浸った。
 日大山形高2年の夏に甲子園出場を決め、かつては左翼へ場外弾を打ち込んだこともある思い出の球場だ。前夜は山形県天童市で焼き肉店を営む実家に戻り、リラックス。この日は約130人の応援団が駆けつけ、気合を入れて臨んだ。
 母の順子さんはスタンドから、堂々たる息子の勇姿を見詰め、感慨深げに笑った。「あの子は生まれた時の体重が4500グラムでとにかく大きかった。食べる量も多い。焼き肉は1食で1キロ食べたこともあったんですよ」。1メートル83、95キロの巨漢は、今や立派な赤ヘル打線の中心だ。

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2008年7月1日のニュース