金の卵だ!巨人、台湾150キロ15歳獲り

[ 2008年6月29日 06:00 ]

 巨人が、メジャーも注目する台湾の15歳左腕の獲得に動いていることが28日、分かった。150キロ台近い速球を投げるリー・ユーハン投手で、7月1日に来日し、翌2日から川崎市内のジャイアンツ球場で練習生として参加する。球団では8月末までに実力を見極め、育成選手契約を結ぶ見込み。将来性豊かな左腕が、巨人に加わることになる。

 台湾の至宝が、海を渡って来日する。巨人には内海、金刃、林ら若い左投手が在籍。15歳のリー・ユーハンを加えて、将来的に左腕王国を築ける可能性が高まる。
 リー・ユーハンは06年に巨人が育成選手契約を結んだリン・イーハウと同じ台湾の台中市立西苑高級中学を13日に卒業したばかり。すでに150キロ近い直球を投げ込み、大きく割れるカーブは内海級だという。国際経験も豊富。04年に東京で開催されたアジア10カ国招待国際試合には11歳で出場し、最優秀投手を獲得。当時、大会運営関係者としてリー・ユーハンの投球を見た古葉竹識・現東京国際大監督(元広島監督)は「彼のことはすごくよく覚えている。体はしっかりしていたし、球威もあった。将来、良い選手になるねと台湾の指導者の人たちと話していた」と話す。06年8月には台湾代表として千葉で行われたアジアA(少年)野球選手権に参加してMVP。昨年はポニーリーグ世界大会に出場し、プエルトリコの監督が「必ずメジャーリーグで活躍できる」と太鼓判を押した。
 巨人は今季開幕前に育成担当コーチを兼任となった中本氏が、指導の合間に台湾で地道なスカウト活動を行ってきた。メジャーのスカウトも注目していたが、リー・ユーハンは日本に留学し、巨人で練習生として挑戦する道を選択。来日後は、リン・イーハウと同様に日本の語学学校に通いながら巨人の練習に参加することになる。球団では8月末までに実力を見極め、育成選手として契約を結ぶ方針だ。
 チームで台湾人投手は姜建銘(ジャン・チェンミン)を含めて3人目。同郷の先輩がいることから環境面も問題ない。今季はリン・イーハウが2軍戦で先発するなど、順調に育成は進んでいる。身長1メートル81と体格にも恵まれているリー・ユーハンが、巨人の将来を背負う。

 ◆リー・ユーハン 1993年2月22日、台湾生まれの15歳。6月に台中市立西苑高級中学・国中部を卒業。忠孝小学校時代の04年にアジア10カ国招待国際試合で最優秀投手(左腕)。06年、第4回アジアA(少年)野球選手権に台湾代表で参加し、MVP。07年にはポニーリーグ世界大会に台湾代表で参加。1メートル81、74キロ。左投げ左打ち。

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2008年6月29日のニュース