怪童ほうふつ!後藤 5年ぶり1発

[ 2008年6月29日 16:22 ]

ヒーローインタビューで、目を潤ませる西武・後藤

 【西9―5ロ】栄光の西鉄ライオンズの背番号「6」。復刻版ユニホームを着た西武・後藤が「怪童」と呼ばれた強打者、中西太氏を想起させるような豪快なアーチをかけた。

 2回、小林宏の初球の外角球を力いっぱいたたき、バックスクリーン右に運んだ。5年ぶりの一発に「不思議。体がしびれる感じだった」と興奮気味に言う。5回にも中堅に一発をたたきこんだ。前日は痛いバントミスをしただけに「借りを返しました」と後藤。渡辺監督も「自分でチャンスをものにしてくれた」と喜んだ。

 この日は本職の三塁ではなく左翼手で出場。出番を求め、昨秋から練習してきた。既に28歳。開幕からの2軍生活に「焦りもあった」という。27日に昇格し、前夜に第1子、輪太郎ちゃんが誕生した。「輪」の字に、先月亡くなった母の生まれ変わりの意味を込めた。お立ち台では「いつも応援してくれた母に恩返ししたかったです」と目を潤ませた。
 試合後は妻子の待つ病院に慌ただしく向かった。「“パパ頑張るよ”とアピールできましたね」。丸刈りの日焼け顔に、ほっとしたような笑顔が浮かんだ。

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2008年6月29日のニュース