復帰戦は散々 松坂2回途中で7失点KO

[ 2008年6月23日 06:00 ]

カージナルス戦の2回、降板するレッドソックスの松坂。左はフランコナ監督

 【レッドソックス3―9カージナルス】右肩の張りで故障者リスト入りしていたレッドソックスの松坂大輔投手(27)が21日(日本時間22日)、カージナルス戦に先発したが、メジャー最短となる1回0/3で6安打7失点KO。5月27日マリナーズ戦以来のマウンドは投球フォームが固まらず制球、切れともに欠いた。今季初黒星で昨年からの自身の連勝も9でストップ、最悪の復帰戦となってしまった。

 すべてがいつもと違った。2回無死満塁。交代を告げる指揮官になかなかボールを手渡さない松坂が、この日ばかりは観念していた。メジャー自己最短の1回0/3を7失点KO。「ほとんどが悪い部分で埋め尽くされた。ブルペンから良くなかった。工夫して試合をつくろうとしたけどできなかった」。25日ぶりの復帰戦はわずか33分で終わった。
 先頭シューマーカーに四球を与えると、続くマイルズには内角高め88マイル(約142キロ)直球を右翼席へ1号2ラン。ラルーには左前2点打を浴びた。初回途中から左足を上げる際に一瞬止めるフォームに微調整も修正は利かなかった。制球だけでなく球威、変化球の切れも欠いた。
 「故障明けでさびついていた」。通算1099勝を誇る敵将ラルーサ監督の言葉だ。リハビリ期間、松坂はブルペン投球3回、3Aでの実戦1試合だけでマウンドに立った。投球の中で自分の形をつくっていく右腕にとっては明らかに少なかった。「(故障前の)良かった時の感覚が残っていればいいなと…。投げることに関しては不安の方が大きかった」と松坂。無敗を誇ってきた体の感覚は残っていなかった。
 DL入りが決まった5月30日。フランコナ監督、エプスタインGMと行った電話での3者会談では「この時期は誰だって疲労を抱えている。僕1人特別では申し訳ない」とDL回避を直訴した。過保護なほど大事をとる首脳陣の考えにストレスもたまりかけたが、すぐに気持ちを整理した。「この時期に登板を気にせずトレーニングできる機会はなかなかない」と下半身を徹底的にいじめ抜いた。夏場を見据え、大事な局面で結果を残す。松坂の完全復活はそれを成し遂げた時なのだ。
 昨年からの連勝記録は9で止まった。それでも次回27日アストロズ戦は中5日ですぐにやってくる。「次はしっかり結果を残したい」と松坂は前を向いた。

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2008年6月23日のニュース