東洋大 延長15回5時間超の死闘制す

[ 2008年6月15日 06:00 ]

<近大・東洋大>15回2死二塁、東洋大・中倉が右中間突破の勝ち越し適時三塁打を放つ

 【東洋大5―4近大】全日本大学野球選手権第5日の第2試合は東洋大が延長15回、大会最長となる5時間7分の激闘を制し、86年以来の優勝に王手をかけた。15日は東海大―東洋大で決勝が行われる。

 8回からロングリリーフとなった東洋大の鹿沼は最後の打者を二ゴロに打ち取ると力いっぱいガッツポーズを決めた。大会記録を更新する5時間7分の激闘を制した東洋大・高橋監督は「まさかこんな試合になるとは。鹿沼もよく投げたし、中倉を使い続けて良かった。監督として感動、感激でした」と晴れ晴れとした表情を浮かべた。
 ヒーローは中倉だ。2点を追う9回は2死一塁。ドラフト候補左腕の近大・巽にここまで4安打に抑えられていたが、起死回生の同点2ランを右翼席に叩き込む。さらに延長11回には右翼線適時三塁打で4点目を追加。その裏に追いつかれたが、延長15回2死二塁から右中間を破る適時三塁打で試合を決めた。前日の準々決勝・東北福祉大戦に続き4打点をマークし「奇跡です。審判に何回までやるんですか?と聞いてしまったけれど」と最高の笑顔を見せた。
 現ソフトバンクの大場を擁した昨年は準々決勝で東海大に敗れた。因縁の相手との決勝戦。大野主将は「絶対リベンジしたい」と言葉に力を込めた。22年ぶりの頂点はもうすぐそこだ。

 <近大 巽2被弾悔やむ>今秋ドラフト候補右腕・巽が力尽きた。11回途中まで168球の力投を見せたが、9、11回に2本の本塁打を被弾し4失点。05年以来の決勝進出を果たせず「勝てた試合だった。抑えきれなかったのが悔しい。抑えるのが僕の仕事なのに…」と唇をかんだ。秋のリーグ戦に向けて「直球の切れをもっと磨けば変化球も生きてくると思う」と話していた。

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2008年6月15日のニュース