大学選手権は1年がキー?野村が好投

[ 2008年6月14日 06:00 ]

 全日本大学野球選手権第4日は13日、神宮球場で準々決勝を行い、準々決勝4試合が行われて4強が出そろった。第1試合では明大の1年生右腕、野村祐輔投手が8回無失点と好投。上武大との接戦を制した。第3試合は東洋大打線が大爆発。13安打で13点を奪って東北福祉大にコールド勝ち。2年連続で準決勝進出を決めた。東海大、近大もそれぞれ勝ち進み、14日は準決勝2試合が行われる。

 【明大2―0上武大】気温27度。真夏のような日差しが、1年生右腕に活力を与えた。昨夏、広陵エースとして甲子園で6試合を投げ抜き、準優勝に輝いた野村がその実力を見せつけた。
 「暑いのは苦じゃない。いい天気の方が気持ちいい」。前日の雨天中止でスライド登板のマウンド。直球は最速146キロで得意のチェンジアップにスライダーも決まった。8回6安打無失点で9奪三振の無四球。9回はマウンドをエース岩田に譲ったが、堂々の内容で三塁すら踏ませず「後ろに岩田さんたちがいるので飛ばせるだけ飛ばした。プレッシャーもあったが思い切っていけた。上級生のおかげ」と笑顔を見せた。
 今春リーグ戦法大1回戦から18回連続無失点。安定感抜群の投球にネット裏で視察した大リーグ、メッツのラス・ボーベスカウトも「うまさがある。これから追いかけていく存在になる」と絶賛した。昨年大会では1年生投手の早大・斎藤が優勝投手となったが「全然意識していない。自分は自分」とマイペースを強調する。「1つずつ勝って日本一になりたい」。ルーキーの奮投が明大を81年以来27年ぶりの日本一へ押し上げる。

 <上武大 野村はイヤだった…>打線がつながらず零敗。谷口監督は「野村くんは一番先発してほしくない投手だった。あそこまでいい球を放られては」と肩を落とした。9度目の出場で最高成績は8強。またも壁を破ることはできなかったが、先発の豊田は「相手が1年生というのは意識した。また秋に戦って勝ちたい」と雪辱を誓った。

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2008年6月14日のニュース