薮田 ヤンキース相手に初勝利もクール

[ 2008年6月10日 07:51 ]

ヤンキース戦の8回2死から登板、打者1人を抑え、大リーグ初勝利を挙げたロイヤルズの薮田

 ロイヤルズの薮田安彦投手は9日、ニューヨークでのヤンキース戦に3番手で登板。8回に1/3回を無失点に抑え、メジャー21試合目の登板で待望の初勝利を挙げた。2―2の同点で迎えた8回2死一、二塁の場面で、アブレイユを一ゴロに打ち取った薮田。9回、ギーエンがヤ軍守護神のリベラから勝ち越し本塁打を放ち、ロイヤルズが3―2で勝利。薮田に白星が転がり込んだ。

 ≪厳しい攻めで初勝利つかむ≫逃げない。だが攻める一方でもない。思い切りと経験とでピンチを断ち切った。ロイヤルズの薮田が大リーグ初勝利を手にした。
 8回2死一、二塁、ヤンキースのアブレイユを迎えて登板した。「できるだけカウント2―2までで勝負したかった。厳しいところから入ろうとは思っていた」。単にストライク先行と考えないのは、開幕当初に早いカウントで何度も打ち込まれたからだ。
 0―2としたが、そこからチェンジアップを振らせ、外角に速球を決め、2―2に戻す。ファウルの後に決め球のチェンジアップを見逃されてのフルカウントは計算外だったが、最後もチェンジアップで一ゴロに打ち取った。
 9回、ギーエンの勝ち越し本塁打で勝利投手の権利を手にした。逆転サヨナラ負けを喫した7日と同じ展開。だがこの日は逃げ切った。
 ウイニングボールを求めるでもなく、静かに移動の準備を始めた。「別にそういうのはね。最近自分の投球ができているんです。このまま続けて勝利に貢献したい」。1勝という数字より、ピンチでの7球の感触を大切にしたいのか。

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2008年6月10日のニュース