松井秀“流して”2安打 首位打者返り咲き

[ 2008年6月4日 09:40 ]

ブルージェイズ戦の3回、2打席連続の左前打を放つヤンキース・松井秀

 米大リーグ、ヤンキースの松井秀喜内野手は3日、ニューヨークでのブルージェイズ戦に「5番・指名打者」で出場、4打数2安打1打点だった。内容は左前打(打点1)、左前打、一ゴロ、中飛。打率を3割3分2厘。この日、4打数1安打で打率3割2分9厘に落としたレンジャーズのハミルトンを上回り、ア・リーグの首位打者に返り咲いた。チームは3―9で敗れた。

 ≪強烈な適時打≫150キロ台の速球が、上から押さえ付けられたように急激に沈む。過去の対戦打率は1割8分9厘。だが何度も泣かされてきたブルージェイズのハラデーを、松井秀は苦にしなかった。
 1回2死一、三塁、初球の低めのボールがさらに沈む。それを左前に打ち返した。先制の適時打は、飛び上がった三塁手のグラブをかすめる強烈なライナーだった。「逃げていく球をある程度イメージしてしっかりとらえた」。3回にも左前打を加えた。
 打率を落とし、今季初めて不調を感じていた5月中旬、直立に近かった構えを、背筋を伸ばしたままでやや前傾させた。「重心がかかとにきて体が開きやすくなっていた。少しだけど(前傾を)意識するようにした」。5月22日からの12試合で無安打は1試合。7試合で複数安打を記録している。微調整で最初の関門を抜けた。
 ヤンキースは結局、試合後半に大量点を許し、3連敗となった。だが首位打者争いを続ける背番号55の振りは、試合を重ねるほどに研ぎ澄まされる。

 ▼松井秀の話(3連敗)今日も中盤に踏ん張れず一方的な展開になってしまった。何とかしなくてはいけないですね。(共同)

続きを表示

2008年6月4日のニュース