セパ首位対決は金本がサヨナラ打

[ 2008年5月27日 06:00 ]

<阪神・西武>延長11回2死二、三塁、サヨナラ打を放った金本はナインから手荒い祝福にあう

 【阪神2―1西武】虎は獅子より強かった。阪神は26日、西武戦の延長11回2死二、三塁から金本知憲外野手(40)が会心の右前打。アニキの劇的な一打で今季3度目のサヨナラ勝ちを収めた。投げてはベテラン左腕、下柳剛投手(40)が7回1失点と力投。救援陣も追加点を許さなかった。パ・リーグ首位チーム相手に連勝して貯金は今季最多の17。開幕から3カ月連続勝ち越しも決めた猛虎の勢いは止まりません。

 甲子園が歓喜に震えた。延長11回だ。2死二、三塁から金本が西武の守護神グラマンを打ち砕いた。2球連続のスライダーを右前へはじき返した。自身05年6月10日の日本ハム戦以来のサヨナラ打。一塁ベース付近に集まった仲間の手荒い祝福から笑顔で逃げ回った。
 「やきもきさせました。すみません」
 ヒーローインタビューでは開口一番、ファンへ謝罪した。同点で迎えた9回以降、打線は2度もチャンスをフイにした。9回は2死満塁で新井が三ゴロ。延長10回は1死一、二塁から矢野、関本が凡退。阪神ファンにたまったストレスをアニキの一打が一瞬で解消した。お立ち台ではそんな空気を読んで、得点圏で4度凡退した新井をネタに「新井大選手が訳の分からない打撃をしたので」。弟分の失敗を笑いで吹き飛ばした。
 今季ここまで二、三塁の場面は2四球を含む5打席無安打。「二、三塁で打席に入る時の気持ちがなあ」。相手投手が四球も想定した攻めをしてくるため、相手に合わせるような中途半端な打撃に終わっていたという。今回は左投手、そして防御率0・00のグラマンだっただけに「右なら100%(勝負は)なかったやろ。勝負してくれるだろうと思って打席に入れたよ」と振り返った。
 セ・パ首位対決で鮮やかな連勝。打線のつながりはもちろん、強打のレオ打線に本塁打を許さず、2試合計2失点と堅い守りも光った。チームは3連勝で貯金は今季最多の17だ。金本は28日からのロッテ2連戦(甲子園)に向け、ファンへ呼びかけた。「平日ですけど、チケットはまだ余ってるそうなので超満員にしてください!」。アニキに頼まれたら仕方がない。甲子園は夏に向けてヒートアップする。

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2008年5月27日のニュース