勝利投手目前で…唐川、プロの怖さ知る

[ 2008年5月21日 06:00 ]

<ロッテ・巨人>あと1アウトというところで勝利投手の権利を逃し降板した唐川は残念そうにベンチへ帰る

 【ロッテ11―12巨人】勝利投手の権利まであと1人を抑えられなかった。4回2/3、13安打6失点KO。ロッテの唐川は初めて受けるプロの洗礼を力ない笑みで振り返った。

 「力んで甘い球が多かった。(巨人は)打ち損じがない。やっぱりプロだなと感じました」
 地上波デビュー戦で相手は巨人。過去3戦は冷静な投球で計24イニングで被安打10、3失点に抑えてきた18歳右腕も平常心を保てなかった。力みから体の開きが早く、直球がシュート回転。球の出どころが見やすくなり、キレを欠いた球は次々と痛打された。3戦3勝で一躍時の人となったニューヒーロー。日々のマッサージに加え、週1度は鍼灸(しんきゅう)師による入念なケアに努めていたが、知らぬ間に疲労は蓄積されていた。
 2リーグ制以降初となる高校出新人のデビュー先発4戦4勝が懸かった一戦。ギリギリまで続投させる“温情采配”は結果的に裏目に出た。勢いづいた巨人打線に救援陣ものみ込まれて悪夢の逆転負け。04年5月31日以来、1450日ぶりの単独最下位に転落した。
 進撃はストップしたが黄金ルーキーは前を向いた。「高校と違ってトーナメントじゃない。1週間後があるし、落ち込んでいられない。次に向けてしっかりやりたい」。次回は28日阪神戦。唐川は“里帰り”する聖地・甲子園で本来の輝き取り戻すつもりだ。

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2008年5月21日のニュース