“元同僚”井口、城島がアーチ合戦

[ 2008年5月18日 06:00 ]

マリナーズ戦の2回、左越えにソロ本塁打を放つパドレスの井口=セーフコ・フィールド

 【パドレス6―4マリナーズ】大リーグは16日(日本時間17日)、インターリーグ(交流戦)が開幕した。パドレスの井口資仁内野手(33)はマリナーズ戦で2号ソロを含む3安打2打点の活躍をみせ、6―4快勝に貢献。マ軍はダイエー(現ソフトバンク)時代に井口とチームメートだった城島健司捕手(31)が2号2ランを放ち意地を見せた。ともにチームは勝率・372で下位に低迷しているが、メジャーでのアーチ初競演を浮上のきっかけにしたいところだ。

 ダイエー黄金期を支えた2人がシアトルの空に美しい放物線を描いた。まずは先輩の井口。2回2死からバティスタの真ん中の144キロカットボールを左翼席に叩き込む2号ソロ。初回の中前先制適時打に続く貴重な打点を挙げ「調子が悪ければファウルか空振りでしょう」と胸を張った。
 これで燃えたのがマスク越しに見届けた2歳年下の城島だ。「僕が打たせたみたいで嫌なんですよね。あのオヤジにだけは打たれたくない」。その裏に2死二塁からヤングの外角スライダーをすくい上げ、左越えへ2号2ラン。今度は井口が「二塁を回る前に“どうだ”という感じで見られた」と苦笑いだ。
 意地の張り合いは打席だけではない。8回には2死一塁で走者の井口が本塁上で城島と“激突”した。完全にアウトのタイミングで激しい接触とはならず、最後は抱き合う格好になり「次は思い切りぶつかる」と井口。城島も「あのタイミングでぶつかったら殴り合い。大親友にそんなことされたら怒るで」と冗談交じりに話した。
 4月は井口が打率・243、城島も・177と低迷。結局、試合は3安打2打点の井口擁するパ軍に軍配が上がったが、ともにチームの勝率は・372(16勝27敗)。このまま沈んではいられない。試合後、仲良く夜の街に消えた2人が、ダイエー時代のような輝きを取り戻すのはこれからだ。

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2008年5月18日のニュース