広島 栗原“呪縛”は解けたのか?

[ 2008年5月18日 11:31 ]

10回無死一塁、栗原は勝ち越し2ランを右越えに放ち、アレックス(左)、永田コーチ(手前)に迎えられ笑顔を見せる

 広島の4番・栗原が17日の巨人8回戦の延長10回、勝ち越しとなる4号2点本塁打で勝利を呼び込んだ。昨年25本塁打の栗原がこの時期に4本目というのも少ないが、これが今季初の走者を置いての本塁打だった。

 昨年までカープの4番に座っていたのは、阪神にFA移籍した新井。主に5番を打っていた栗原が“昇格”したわけだが「4番の重圧がこれほどのものだとは思わなかった」と開幕から悩み続け、一時は2割を切りそうなところまで不振を極めた。
 その表れが得点圏打率。昨年の5月17日現在、栗原の得点圏打率は3割6分7厘。勝負強いチームメイトの前田智の3割1分3厘よりも高かった。今季は17日現在2割1分4厘。セ打撃成績にランクされた広島の選手は計5人いるが、一番低い数字だ。
 03年広島で4番を張っていた金本が阪神へ移ると、新井が新4番に抜てきされた。その新井も4番の重圧に苦しみ、03年5月17日時点での打率は2割3分1厘、得点圏打率は1割5分4厘とどん底もいいところだった。
 試合を決める一撃で4番としての仕事を果たした背番号5が、これを機に“お目覚め”となるか。20日から始まる交流戦で3年連続負け越しの広島にとって主砲の復調、4番打者の“呪縛”からの解放がクライマックスシリーズ進出へのキーポイントになる。

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2008年5月18日のニュース